楽しみな日米の「決戦の秋」

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 この時季になると、決まって日本がうらやましくなる。四季があり、その折々で風情を味わうことができるからだ。日本で秋といえば、芸術、読書、食欲、スポーツ、実りなどと豊かに表現される。友人から送られた写真の紅葉は、目を楽しませてくれるのはいいが、深まる秋に、哀愁と郷愁を同時に覚え、何ともいえない気分になる。
 一方のここLAは、季節の移り変わりすら感じるのが難しいこともある。ほんの少し秋めくこの時期は、スポーツが盛ん。その中でも野球の秋を紹介したい。もっとも、するのではなく、見て楽しむのだ。
 決戦のワールドシリーズ進出をかけたポストシーズンが、いよいよ来週始まる。エンゼルスの本拠地のオレンジ郡の人には、気の毒だが、ドジャースはシーズン最多勝を決め、地区シリーズに臨む。
 チームはメジャー屈指、エースのカーショーをはじめ、驚異の新人の大活躍など、打つは、投げるは、守るはで、2位に大きく水をあけた。終盤、失速したものの、あれはご愛嬌、ということで…。
 沖縄生まれで「ハーフ日本人だ」と、胸を張るロバーツ監督は、日本のことわざを知ってか知らでか「石橋を叩いて渡る」采配がキラリと光る。ダルビッシュの最終戦登板を回避し、プレーオフに向け力を温存させたのもそう。先発3人は、1戦目から順に、カーショー、ダル、そしてヒルかウッドだろう。この左→右→左のローテーションは、敵を右往左往させるに違いない。ちょっぴり心配なのが、後半調子を落とし、救援に回った前田。チームのピンチを救ってくれ。
 今秋の日本はまた、衆院選が注目される。政権交代か? 雌雄を決する、大事な国政選挙だ。アメリカに来て、二大政党制のメリットを思い知った。日本でも、と望むが、このゴタゴタした御時世では、そうなったとしても、安定政権は期待できず、時期尚早のような気がする。
 在外投票は、本国よりも10日以上も早く、しかも期間は5倍。ちょっとした自己満足の優越感に浸りながら、清き一票を投じるのもいいだろう。
 日米の「決戦の秋」の楽しみ方でした。【永田 潤】

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