無病息災の一年に

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 新しい年が明け、一年の初めのすがすがしい元日の朝を迎えた。気分も一新、今年こそは、と抱負を立て、色とりどりのお節料理、お雑煮に箸が進み、新春を祝う明るい顔が目に浮かぶ。めでたい席をいい口実に、真っ昼間から酒を酌み交わしても、今日一日だけは大きな顔をしてもいいだろう。
 昨年も世界各所で自然災害に大きな事件、事故が起こりまた、断固として許されない爆破や銃乱射のテロは依然、治まりを見せない。ロサンゼルスでは、一昨年の長期にわたった渇水、昨年は広範囲に広がった山火事などと、身近なところに危険が潜む。特に地震国の日本は、数年に一度、大地震に見舞われており、心配でならない。今年こそは、無事故、無災害を願いたい。
 アメリカで暮らすわれわれにとって、気になるのがこの国と祖国の関係。トランプ大統領は、選挙戦から掲げていた「アメリカ・ファースト」を次々と「有言実行」しようと頑張り過ぎてか、言動が少々気になる。でも、ゴルフ友達となった安倍首相とは、仲よくやっていて安心する。
 こうした盤石な日米同盟とは裏腹に、日本はご近所諸国との関係は必ずしも、いいとは言えない。歴史認識などの違いによるものが原因で、互いの理解不足なら対話を重ねることで解決に道が開けると信じるが、核実験を重ね、ミサイルの試射成功を喜ばれては、大地震以上に心配が募る。
 韓国・平昌で開かれる4年に1度の冬季オリンピックはいよいよ来月に迫った。日本はフィギュア、スピードスケート、スキーのジャンプ、スノーボードで、メダル獲得が有力。そして、われらの母国が56年ぶりの東京五輪でホストを務める2020年はもう2年後。平昌での活躍で、弾みを付けたいところだ。
 今年はまた、6月にサッカーのワールドカップがロシアで始まる。参加32カ国の中にはもちろん、6大会連続6度目の常連、われらの日本も出場する。うれしいことに、くじ運に恵まれ、1次のグループリーグ突破に十分期待を持ってもいい。その半面、われわれがお世話になり暮らすアメリカが、予選で敗退したことがただ、ただ残念。
 昨年暮れ、野球ファン、殊にオレンジ・カウンティーの人々とって、グッド・ニュースが入った。投げて、打っての二刀流を引っ提げた大谷選手が、エンゼルスを選んでくれたのだ。本人はチームを決めた理由で、多くを語らず「縁を感じた」と述べるに留めたが、多くの日本人が住み、100年以上かけて築き上げた日系社会があることが決め手の一つになったに違いない。地元社会は、胸を張って大谷選手を迎え入れよう。
 昨年暮れに84歳になられた今上天皇は、高齢でのご公務で、心身ともにお疲れになったことだろう。退位まで、残りあと1年と4カ月。元気でお務めいただきたい。「平和に成る」との思いが込められた「平成」は今年30年、そして来年の31年も平和を維持したままで、次の元号にバトンをつなぎ、有終の美を飾ってもらいたい。
 今夏、待ちに待ったジャパン・ハウスが、ついにグランドオープンする。今年はまた日系移民が始まって150周年を迎えるらしい。記念すべき年に合わせるかのような、グッドタイミングだ。われわれも地元日系史の目撃者、当事者となるように応援したいものだ。
 同コラムの上の切り絵アートで、満面の笑みを浮かべる「七福犬」と鶴、亀、鯛のように、笑顔で一年を通して無病息災でいたい。【永田 潤】

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