お盆カーニバル、60回の節目:小東京の禅宗寺

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小規模でも継続、成功の鍵模索

人気のそうめんを販売するボランティアの女性

 7、8の両日、小東京の禅宗寺で第60回目の節目となるお盆カーニバルが催された。週末の猛暑により来場者数が心配される中、例年通り食べ物ブースやホワイトエレファント(蚤の市)に訪れた人からは「来て良かった」の声が聞かれた。

蚤の市で掘り出し物を探す来場者

 メンバーの高齢化、世代交代に伴うボランティア不足の解消に努めて来た禅宗寺。お盆カーニバル当日の朝7時から始まるおはぎや「禅のすし」作りに参加するボランティアのメンバーも、この10年ですっかり入れ替わった。メンバーの変化を経てもなお引き継がれるうどんやかき氷、沖縄団子がある中、新規でフードブースを立ち上げるグループも見られる。
 「新しく企画が上がった時に大切なのは、そのブースを仕切る人がいるか、手伝う人数が集まるか。内容よりも人の手があるかどうかで決まる」こう語るのは住職の小島秀明さん。「所属団体を多く持ち、たくさんのボランティア数が確保できる他のお寺と比べると、禅宗寺はかなりゲリラ的です」と表現する。「人員があれば企画が通る。逆に人がいなければ、長く続くブースでもあっさりやめてしまう」この柔軟性が規模の小さいお盆行事を継続させる鍵だとする。

禅宗寺名物のたこ焼きを作る「座禅会」のメンバーら

 今では禅宗寺名物ともなっている「座禅会」のたこ焼きブースも「たこ焼き好き」が集まって完成した。座禅会の有志が始め、改良を重ねて機材も工夫し、年を追うごとにおいしくなっている人気メニューだ。「おいしいたこ焼きを作りたい」というメンバーたちが毎年和気あいあいと作業する。
 ほかに来場者が列を作るのは、かき氷やそうめんなどの夏メニュー。昨年デビューし、早くも看板メニューになりつつある「そうめん」は今年のような猛暑でもつるりと食べられ、大人にも子どもにも大人気だった。
 醤油ベースの焼きトウモロコシ、前述のすしやおはぎ、チキン・ビーフテリヤキなどは日本の味に近く「おいしい」と評判。
 近年の運営資金集めでは、禅宗寺の婦人会、座禅会、寺子屋、少林寺拳法、禅エアロビクス、禅太鼓などに加え、外部団体であるLA合気道センターが大きく貢献しているとのこと。力仕事の多いお盆でも彼らの力は欠かせない。
 日本での「檀家」にあたる同寺院メンバーには日本人が多く在籍する。そのため境内では日英両語が公用語になっており、看板にも日本語の英語表記が目立つ。渡米したばかりの人たちが日本の夏祭りを懐かしみ、この寺のお盆にやってくる光景も時折目にする。

猛暑の中、浴衣姿で盆祭りを楽しむ少女たち

 「今年は禅宗の他の寺から手伝いに来たお坊さんが例年よりも多かった」と小島さんの言う通り、「英語圏」からの若いお坊さんが日本語まじりの英語で作業する姿が印象的だった。
 西本願寺のお盆と同時開催で来場者を得る方法は今後も続ける。
 今年も坂東秀十美師率いる社中を先頭に盆踊りが繰り広げられた。「炭坑節」「達磨音頭」「1+1の音頭」などの曲に合わせ、参加者は汗をかきながら夕暮れまで楽しく踊り続けた。  【麻生美重、写真も】

「炭坑節」を踊る坂東秀十美師社中の若弟子ら


楽しげに踊りの輪に入る父と子

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