ポーターランチガス漏出事故:加州、LA市など1億1950万ドルでガス会社と和解

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米史上最大のガス漏出事故が発生したポーターランチにあるSoCal Gas Coのガス貯蔵施設前


 ロサンゼルス北部ポーターランチにある南カリフォルニア・ガス・カンパニー(SoCal Gas Co)のガス貯蔵施設で2015年に発生した米史上最悪となったメタンガス漏出事故をめぐり8日、ガス会社側とカリフォルニア州、ロサンゼルス市などが1億1950万ドルで和解したと発表した。【吉田純子、写真も】

 ガス会社が発表した声明によると、和解内容にはガス会社がLA市をはじめLA郡、加州などに対し、メタンガス漏出事故に関連する費用の支払いをはじめ、加州大気資源局と連携しメタンガス放出を軽減するためのプログラムや、地元政府による地域環境改善のためのプロジェクトへの取り組みなども含まれている。
 8日にLA市で行われた記者会見には加州のハビエア・ベセラ司法長官をはじめ、LA市のエリック・ガーセッティー市長ら地元政治家らが出席。
 ベセラ司法長官は「ガス会社はカリフォルニア州の健康や安全に関する法律に違反し、汚染物質を大気中に放出し周辺住民に健康被害をもたらした。危険物質が漏出していたにもかかわらず、適時な報告義務を怠った」と指摘。
 LA市のガーセッティー市長は「われわれの最優先事項は住民の健康と安全であり、この和解が施設周辺コミュニティーの復旧の大きな一歩になればいい」と話した。
 現在、ガス漏出事故をめぐり、およそ9千人の原告がガス会社を相手取り訴えているが、今回の和解はその集団訴訟とは別である。
 加州公共事業委員会が現在、漏出事故の原因を調査しているが、今回の和解では結論にいたっていない。
 ガス漏れ事故は15年10月23日に発生。翌16年2月18日に漏出の停止が発表されるまでのおよそ4カ月間、10万9千トンにもおよぶメタンガスが大気中に放出され、米史上最大のメタンガス漏出事故となった。
 事故直後から施設周辺の住民からは鼻血や頭痛、吐き気などの健康被害が相次いで報告され、一時およそ8千世帯がホテルなど転居先で避難生活を余儀なくされた。
 同施設は西部でもっとも規模が大きいがス貯蔵施設で、もともと石油採掘施設として利用されていた。しかし油田が枯渇し、1970年代にSoCalGasが買い取り、油井をガス貯蔵用井戸として活用。貯蔵井戸は1950年代に作られた井戸が多く、老朽化による安全性の不備がかねてから指摘されていた。およそ3600エーカーの施設内に115の井戸があり、漏出事故が起こったガス井もそのうちのひとつで60年以上前に作られた井戸だった。
 同ガス漏出事故をめぐっては昨年、カリフォルニア州南海岸地区大気質管理委員会(SCAQMD)とガス会社が850万ドルで和解。うち100万ドルは同委員会とのガス漏出事故に関する健康被害調査の費用にあてられる。

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