助け合う日系社会

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 餅をつき、お節料理の買い出し、調理を済ませ、鏡餅を飾って迎春準備を整える。大晦日は大掃除をし、締めはお決まりの年越しそばを食べ、除夜の鐘を聞く。年の瀬の慌ただしさから開放され、初夢を見て新年を迎えようとしている。年末に限らず、1年を通して日本の習慣を持ち、アメリカにいながら当たり前のようにして過ごしている。
 年中行事は、早くも元日から始まる。その代表格として小東京では毎年、初春を祝う正月行事が行われている。パサデナのローズパレードを見た帰りには、必ず来るという常連のアメリカ人参加者も多く、家族連れなど年々来場者が増え、すっかり定着。晴れ着や羽織袴の参加者がイベントに花を添え、書き初めや福笑い、餅つきなど日本伝統の正月文化を披露し盛大に祝う。獅子舞まで登場し、本格的というよりも「日本よりも日本らしい」と、伝統が薄れつつある日本から遊びに来た人が驚き、誇らしく思ったことがあった。
 こうした大きな日本の伝統文化紹介イベントができるのは、日系の諸先輩とそれを受け継いでいる方々のおかげでありがたく思う。規模の大小にかかわらず、日本の伝統や文化の伝承は継続することが大事で、日本人で固めることなく、日系人や他の社会の人々を巻き込めば、内容はさらに充実することだろう。
 日系社会は、身内の親睦のみならず、横のつながりを大事にして、助け合いを行っていて尊敬する。日系の外の社会や日本と交流し、支援してくれる。日本からの交換学生を世話して、いい思い出をいっぱい作った若い人が、笑顔で帰る姿は最高に気持ちいい。
 日本は自然災害に頻繁に見舞われ、そうした際も日系社会は支援の手を差し伸べている。天災が今年は特に多く、大阪、北海道の地震、西日本の3、4県の広範囲にわたった豪雨、夏の酷暑と大きな台風と続いた。われわれが暮らすカリフォルニアも天変地異が付き物として覚悟しなければならない。山火事と渇水、そしていずれは大地震が襲って来る。何につけても助け合いが必要。【永田 潤】

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