大坂なおみ、全豪オープン優勝

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 1月26日、大坂なおみ選手が全豪オープンテニスでクビトバ選手と決勝戦を戦い、熾烈な攻防の末に7―6、5―7、6―4で優勝した。昨年の全米オープンで優勝して世界四大大会の連覇である。
 第2セットで絶対的なマッチポイントを迎えながら5連続でポイントを失った大坂選手、第3セットで心を立て直し遂に優勝した。みずから精神年齢3歳と未熟な自身を認識していた大坂の成長に、観客は驚嘆し「こんなに心の強い選手になったのか」と感動した。
 これで大坂選手はアジアで初の世界ランキング1位、昨年は72位、全米優勝で4位、ついに1位である。
 しかし、大坂選手の魅力は強いだけではない。今までのさまざまな試合やインタビューを通じて、彼女のユーモア溢れるコメントや奢らない少しはにかんだような仕草や、相手選手を尊敬し思いやる態度や言葉が人々の胸を打つ。
 スポーツファンはひいき選手の強さや卓越した技量に拍手を送るが、相手を尊敬し思いやるその優しさ、心の広さに魅了されるのである。
 インタビューで「日本のファンに一言」と言われ、日本語で感謝を述べた後「なんと話したの」と聞かれ「それは秘密よ」と爆笑を誘う。
 絶対的な場面に追い込まれ倒れたコートで、「大丈夫?」と声をかけられると大声で「ノオ~つ」と叫ぶ。
 トロフィー授与でも素直に自分をさらけ出し、コートスタッフとの撮影では床に正座する。会場の雰囲気を和らげ観客を笑いに誘い込む。それが計算ではなく、天性の彼女の人柄だとわかる。
 まだ21歳、けががなく努力を続ければさらに偉業を成し遂げるだろう。
 アスリートには強い選手はたくさんいる。勝てばガッツポーズ、大声で雄叫びを上げる。しかし、素晴らしい試合ができるのは、素晴らしい対戦相手がいるからだ。相手を称えて敬意を表し感謝する、その謙虚さと優しさがファンを魅了する。
 大リーグ新人賞受賞の大谷翔平選手。彼も常に明るくお茶目な言動でチームメートに愛される。その陰には厳密な自己分析に基づく人知れぬ過酷な努力がある。この二人はこれからもファンに愛され、人々を感動させるだろう。【若尾龍彦】

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