リーグ初の日本人選手誕生:女子プロアメフトの濵口芙由紀

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チームと正式に契約を交わし、デメトラス・マッククレイ監督(右)とロリー・デアリー・オフェンスコーチ(左)から祝福を受ける濵口(中央)

 女子アメリカンフットボーラーの濵口芙由紀はプロ4年目の今季、活躍の場を7人制の「レジェンズ・フットボール・リーグ」(LFL)に移し3日、ウィティアで行われたチーム「ロサンゼルス・テンプテーション」の入団式に臨んだ。リーグ初の日本人選手として正式に契約を交わし「チームの優勝に貢献したい」と意気込んだ。ポジションはワイドレシーバーで、背番号は「10」。

 濵口は出身地三重県志摩市の小学時代から始めたバスケットボールを大学留学で渡米した後も続け、体力と技量を維持。男子に混じってプレーしたフラッグフットボールの試合での活躍が、1人のコーチの目に留まった。11人制のプロリーグ「WFA」(Women’s Football Alliance)に所属する「ロサンゼルス・ウォリアーズ」にスカウトされて、2016年にキャリアをスタートさせた。
 アメフトの経験はそれまでなかったものの抜群の身体能力と、バスケで培った試合勘を生かして頭角を現し、17年にはリーグのオールスター戦にも選出された。昨季を最後に現役から身を引く決意をし、全米女王を決定する女子スーパーボウルに臨んだ。だが敗れ、その悔しさから引退を撤回、昨年暮れに新チームの入団テストを受けた。

契約書にサインし、笑顔の濵口芙由紀

 入団テストは60人が受け、11人が合格。ここから昨シーズンチームに所属していた選手と合流し、開幕までにベンチ入りできる20人まで絞られる。生き残りを掛けた戦いが始まった。濵口は身長5フィート3インチ、体重125ポンドの小柄ながら、絶妙のポジショニングでパスキャッチを確実に決める。ボールを持って走ると、俊敏な身のこなしで相手をかわし敵陣に攻め込む。1月から始まった度重なる厳しいキャンプと練習を乗り越えチームの信頼を得、選手登録される20人に選ばれた。ワイドレシーバーとして先発の座をほぼ手中にしている。
 入団契約を終えた濵口は「トライアウトの前からずっと一生懸命トレーニングしていたので『やってやったぞ』という気分。努力したかいがあり、ホッとした」と、語り安堵の表情を浮かべた。チーム内での激しいポジション争いについて「新入りだけどスキルがあるので、ベンチ入りを目指すみんなの私に対する対応はとても冷たかった」と振り返った。だがこの日、晴れてチームの一員となり「ようやくチームメイトとして受け入れてもらえて、実感が沸いてきた」と、達成感に満ちた言葉で力強く語った。ルーキーイヤーの目標は「一番はチームの優勝に貢献すること。全試合に先発出場し、チームの勝利に貢献したい」と述べた。
 契約書にサインする濵口を見守ったデメトラス・マッククレイ監督は「フユキをチームに迎え入れることができ、とてもうれしく興奮している。フユキはとても頭が良く、フットボールのことをよく知っているので、シーズンの開幕が楽しみ」と話した。濵口は、練習や練習試合で汚いプレーを受けても不平一つ言わず強い精神力を維持し、けがにも耐え、黙々と練習をこなしてきた。こうしたチームプレーに徹した姿勢も各コーチから評価を受けたという。
 LFLは、全米の8チームで優勝を争う。2003年から12年まで「ランジェリー・フットボール・リーグ」と呼ばれていたが、13年に改名された。テンプテーションは、オンタリオの「シチズン・ビジネス・バンク・アリーナ」を本拠地とし、開幕試合は地元にシアトル・ミストを迎え4月5日(金)午後7時キックオフ。 
 チケットは、チームのホームページ―
 www.lflus.com/latemptation

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