弥生3月バケーション

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 2月逃げる、3月去る、と言うが、正に弥生3月はあっという間にどこかへ去ってしまった。
 去年に続いて今年も春に1カ月余の休暇を取った。
 左膝に人工関節を入れ替えてもらうために取った病気休暇は、職場から離れるだけで私には多少痛みは伴うものの、確かにバケーションではあった。
 術後2日の入院のあとは病院からリハビリセンターに直行、そこで2週間にわたって1日3食付で理学療法と作業療法をこれも1日3回受け、長い間払い続けたメディケアにしっかり払ってもらった。
 セラピーを受けた後は患部を冷やして腫れを防ぐが、普段でも太い大根脚が手術のおかげで立派な聖護院に育って最初の1週間は靴の中に足を無理矢理押し込まねばならなかった。アイシングをしながら普段は見る機会のないテレビを見たり持ち込んだ池波正太郎の「鬼平犯科帳」4冊を誰にも文句を言われず読み耽るという贅沢極まりない暮らしを終える頃、膝は順調に回復し、前回より1週間短い休暇にもかかわらずワーカー無しで杖だけで歩けるようになったが、しばらくは外来でセラピーに通いながら、買い物や料理、掃除洗濯など家事一般が何処まで出来るかの訓練期間である。
 バケーションを終えて浮世? に帰ってきた私を待っていたものは、磁針の原稿締切と税金の申告、候補が15人から2人に絞られた市長選の決選投票。この2人は誰が勝ってもシカゴ市初の黒人女性市長誕生となる。
 俳優のジャシー・スモレットが虚偽の被害届を警察に出して捜査を混乱させた罪で起訴されていたが、これが突然、16件全て取り下げられて彼は無罪放免、はっきりした起訴取り下げの理由は発表されていないが、昨年11月の選挙で当選就任したキム・ファックス郡司法長官が釈明しきれずに窮地に陥っている。
 職場では四つの文化教室の継続、二つの料理教室開催と十数件のトランスレーション、職場仲間の笑顔…。日本では桜が満開だそうだが、シカゴにはまだ雪がチラチラするかも、の予報。
 バケーションも良いが娑婆復帰もまた良いものである。【川口加代子】

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