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桜や令和のはなし

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 今年は故国日本の桜をたくさん楽しめた。地元成城の街を囲む川沿いや公園に延々と続く満開のソメイヨシノは、横に低く長く伸びる枝ぶりの並木が見事だった。人はほとんど来なくて静か。人出の多い皇居沿い千鳥ヶ淵や靖国神社にも出かけて桜盛りを楽しんだ。今、東京の桜は終り(東北と北海道は真っ盛り)名残の花びらが道に散っている。
 桜が終ると樹々の新緑が一挙に萌える。桜に代りハナミズキの木々に白い花が咲き出した。5月の花、ツツジも家々の庭や公園や神社に咲き誇っている。6月はアジサイだ。日本の自然には心が動く。四季の変化は自然という命の爆発のように映る。
 日本に戻って物事が新鮮に感じ続けるが、これも何年も住んでいると当たり前になるのだろうか。そうなる前に新鮮な印象を順に記してみたい。
 街に出かけ先々で接する人々、例えばレストランやスーパー、商店、銀行、役所等々で応対してくれる人々が揃って親切で優しく、丁寧で礼儀がある。どういう訳か何処も若い女性が多い。商店でもレストランでも日本にはチップ制が無いから人々の優しさや丁寧さはチップを目当のものではない。日本人の佳き資質であり日本の文化と思う。
 さて平成から令和の幕開けとなった。126代目となる新天皇の即位を迎える令和は大化から248回目の改元となる。従来ずっと中国の史記や書経からの出典をいそいそと採用してきたが、今回万葉集の歌の序文の中から令和を採ったわけで、史上初めて曲りなりにも日本由来の古書を出典として採用したのは良かったと思う。
 僕は平成の採用について中国の史書から採って政府が誇らしげであったことに対し、以前本欄で「日本の元号は日本独自の史書や語彙を出典とするべき。一体、誇りあるフランスやドイツの国民が国家に関わる名称に隣りの国の書物を出典に使うなどということがあろうか」と書いた。(13年1月)日本は自国語を愛し誇りを持って使ってほしい。美しい言葉がたくさんある。今後元号を続けるには日本出典一本にしてほしい。令和は麗しい平和、美しい調和、と解する由。令和元年、皆さんに幸多きことを。【半田俊夫】

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