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カナダの貨幣

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 カナダ西海岸のブリティッシュ・コロンビア州ビクトリアまで、大型映画国際会議に日本向け配給作品の買い付け任務として参加した。ロサンゼルスから飛行機で約3時間でバンクーバーに飛び、そこから4時間かけバス&フェリーでビクトリアへ移動した。
 バンクーバー島に位置する歴史と自然が調和された素敵な港街だ。イギリスの影響なのか英国風建造物や手入れされた綺麗な花壇も目に付く。ゴールドラッシュでも栄えた。もともと先住民(First Nations)の土地なため、至る所に尊厳を醸し出すデザインのトーテムポールが建ててある。街を闊歩する人たちの多くは観光客だ。
 ところで、宿泊ホテルのベッドメイキングのチップを枕元に置こうと財布から米1ドル札を取り出そうとしたら、米10ドル札しかなく、フロントまで降りてカナダドルに両替してもらった(*ちなみに両替率は米1ドル=カナダ1・32ドル)。
 手渡されたのは重みある金色のコイン。えっ? と驚いた。カナダでは1ドル紙幣は1989年で廃止されたとのこと。
 カナダの紙幣は5ドル、10ドル、20ドル、50ドルそして100ドル。1セントコインも2012年に廃止した。現在流通しているコインは5セント、10セント、25セント、1ドル、そしてユニークな2ドルだ。アメリカには2ドルコインは無く、1ドルコインや50セントコインもほぼ見ない。
 自分の周辺の人たちだけからの意見だが、かなりの高級ホテルでの宿泊を除いては、アメリカ人はそもそも枕銭を置く習慣はあまり浸透していないとのことだ。
 昔、コインを置くのは大変失礼で、紙幣にするのが最低のマナーだと日本で厳しく教えられたことを思い出し、不安になったので、そのフロントデスクで聞いてみた。すると「いえいえコインでも問題ないわ、大丈夫です」とやや当惑の笑顔で教えてくれた。
 容易に想像できるが、この街はビクトリア女王から名付けられた。現在のエリザベス2世女王は玄孫(読み方:やしゃご/げんそん、意味:孫の孫)にあたる。シャチやザトウクジラやアシカにも会えた魅力抜群の州都だった。【長土居政史】

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