マスク着用拒否分析

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 日本人なら誰もが不思議に思うのは、全米中でこれほどパンデミックの被害を被っているのにもかかわらず、まだマスク着用をかたくなに拒み続ける人がいるのはなぜか? 自分なりに調査し分析してみた。
 多少古い考えだが、依然縦社会の日本では、権威ある親や医者や学校の先生から「マスクをしなさい」と指導されると、懐疑心なくまず従う。つまり子供の頃からの習慣が身についている。一方横社会のアメリカは個人主義を尊重する。ファウチ博士がこれだけマスク着用を呼び掛けても、直ちに応じない。実は、彼も当初これほど感染がまん延する以前の3月初めごろまでは、メディアを通してマスク着用は推奨していなかったが…。
 アンチ・マスク(マスク禁止)法がアメリカ15州(法の定義や解釈が幅広く各州違いがあるが)で存在する。南北戦争前の1845年にNY州で公衆安全のために初めて制定された。つまり175年間も続いている! マスクをし顔を隠すと大胆に犯罪を起こし、犠牲者をより恐怖に陥れる、という理由だ。その後、フード(頭巾)で顔を覆い身元確認のできないクー・クラックス・クラン(白人至上主義団体)による暴力行為への対策となった。近年でもデモ集会の際に顔を隠して違法行為をしたら罰則とする州もある。
 同時に憲法で保障されている「表現の自由」と相反するとして、法廷で幾度となく議論された。ハロウィーンなどの仮装する伝統的祭日、大スポーツイベント、宗教上、医療上着用が必要とする場合は例外と規定する州もある。
 パンデミックの非常事態の中、感染防止のためマスク着用を義務化を、カリフォルニア州知事が要請した。つまりアンチ・アンチ・マスク法? アトランタ市長も市条例で着用義務化を施行したが、それに対しジョージア州知事は越権行為だと市条例差し止めの提訴をした。
 要するに、マスク=犯罪人という固定観念が根強く残り、個人主義である自由の権利の侵害と主張し、さらにポリティサイズ(政治問題化)でますます複雑化しているからだろう。悲しいが、パンデミック長期化で気が重い日々が当分続く模様だ。【長土居政史】

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