不安が募る今後のアメリカ

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 コロナがまだまだ長続きしそうだが、長年アメリカで生活していたリタイア間近の何人もの友達が、最近次々と日本に引き上げていった。自分も含め1970年代後半〜80年代の世界のリーダー的存在のアメリカに憧れ留学して以来、ずっとこちらをベースにしてきた同世代の人たちだ。理由は多様だが、恋しい日本の食事、医療制度の経済的負担、根深く残る人種差別社会など、アメリカの将来に対しての住みにくい不安が共通にある。
 年を取ってきたせいか、時代の移り変わりか、当時の日本人の若者にとってこのアメリカ(*我々が気付かなかっただけで元々難題の抱えた国だったのかもしれないが)に追いつけ追い越せと、明瞭な目標と、頑張れば夢と希望が果てしなく広がるような高揚する気持ちはもはや消えてしまったようである。
 事実、日本からアメリカへの留学生数は1997年の4万7千人をピークに、2018-19年は1万8千人で62%減。今年の現状はさらに激変しているだろう。
 3月に発表された国連のWorld Happiness Report(世界の幸福な国ランキング)によると:

 第1位フィンランド
 第2位デンマーク
 第3位スイス
 第4位アイスランド
 第5位ノルウェー
 第6位オランダ
 第7位スウェーデン
 第8位ニュージーランド
 第9位オーストリア
 第10位ルクセンブルグ

である。ちなみにアメリカは18位(日本は62位なので、まあ幸福度の観点からは微妙に低い順位なのだが……)。とにかく社会福祉が行き届き、汚職が少ないヨーロッパが上位を占める。
 独裁的なトランプ政権のコロナ対応措置失策のみならず、民主主義体制の基盤がおかしくなってきているアメリカだ。本当に選挙が公平に行われるのか? 三権分立が保てるのか? 果ては、古代ギリシャ時代から論議されている、民主主義は本当に経済成長に助長しているのか? という疑問も。
 「幸福=生活しやすさ」の定義は難しいのだが、ロシアが介入し、間違っても万が一トランプが再選してしまい、さらなる大混乱が続くのなら……さあどうする? 多大なる可能性を秘めた国の復活を密かに願うのだが……懸念事は減らない。【長土居政史】

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