郡上級裁:法の施行を差し止め
LA市長の学校区支配
住民の投票権奪う
2006年12月23日
来年1月1日に施行されることになっていた「ロサンゼルス市長のロサ
ンゼルス統一学校区支配法」をめぐり、同学校区の理事会や保護者らが起
こしていた裁判で、ロサンゼルス郡上級裁は28日、原告の言い分を認
め、同法の施行を差し止める判決を下した。「理事らは住民の投票で選ば
れており、理事会に代わって市長が学校区を支配するのは、少なくとも理
事らを選出した住民らの投票権を奪うものである」というのが判決の理
由。これを不服とするビヤライゴーサ市長は、控訴裁を飛び越え、直接カ
リフォルニア州最高裁に上訴する意向を示している。
法律は、同学校区の生徒らの成績低下、中退生徒の増加といった状況を
抜本的に改善したいというビヤライゴーサ市長の意向を汲み、シュワルツ
ェネッガー知事の署名を得て、9月に法律として成立した。学校区の運営
を7人のメンバーからなる理事会から、市長、教育長、および同学校区が
カバーする20以上の市の市長らで構成する協議会に移管するというもの
で、市長は特に成績の悪い学校に対し直接支配権を及ぼすことができ、ま
た、教育長の任命・解雇権も与えられることになっていた。
これを違憲として訴えていたのは、学校区理事会、保護者、生徒、州教
育委員会、女性有権者連盟、ダイアン・ワトソン議員ら。「加州では60
年前に住民投票により『学校運営の権利は公立校制度から譲渡できない』
と定めている」とし、住民投票なしの施行は有権者の権利の侵害と訴えた。
判決を受け市長は「法律はわれわれに味方すると思う」と、最終的な施
行に自信を示したが、判決の後、市長と話した理事会のカンター理事長は
「生徒らを最優先することで一致した」と明らかにしている。知事は「現
在のシステムが機能していないのは明らか」と、抜本的な改善策の必要性
を強調している。(長島) |