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短期農業研修生事業:50周年記念に110人
47年ぶりの再会も
2006年9月30日

 1958年から約10年間、日本政府がアメリカ政府に働きかけ行った
「短期農業研修」を経験し、現在カリフォルニア州在住の元研修生らで構
成される「短農クラブ」は23日、日本に基盤を置く「派米農業研修生カ
リフォルニア同窓会」と「社団法人国際農業者交流協会」と協力し、「カ
リフォルニア農業研修生事業創設50周年記念大会」を、ロサンゼルスの
ウィルシャー・グランドホテルで催した。同クラブの会員をはじめ、日本
全国から元短期農業生約80人を迎え盛大に祝福、旧友との再会に会場は
終始、思い出話に花が咲く和やかな雰囲気の中行われた。

Tanno

元研修生に敬意を示すとともに、創設50周年の祝辞
を述べる来賓の平中隆司領事

 同研修は、日本農業の近代
化、国際的視野を持った人材の
育成などを目的に56年から毎
年開催。1回生の募集には、1
000人の定員に1万1000
人が応募。倍率11倍の厳しい
試験に合格し、選ばれた全国の
若者1000人が、3年間契約
で加州の農場で研修した。しか
しアメリカの経済不況と失業者
が目立ち始めた63年、メキシ
コ人農業労働者の入米禁止運動
が勃発。翌64年、連邦議会に
より受け入れ計画延長拒否が可
決され、日本からの研修生も就
業が禁止、65年をもって同事
業は終息となった。日本は10
年間、計4100人の若者を送
り出した。

 あいさつに立った短農クラブの遠藤晃一会長は、「厳しい審査をクリア
し、日本を背負って立つ若者として夢と希望を持って渡米したのを昨日の
ことのように思い出す。カリフォルニアの暑い太陽の下、ほこりまみれに
なり働いたあの経験は、私たちの原点」と、短農生としての誇りを述べた。

 また、派米農業研修生カリフォルニア同窓会会長で、福島県から1回生
としてサクラメント北ライブオークの農場で研修した竹内孝男さんは、
「カリフォルニア訪問が有意義なものとなり嬉しく思う」とあいさつ。当
時体験した文化、言葉、食の違いすべてが自分にプラスになったといい、
「アメリカでの経験がプライドとなり、その後の仕事に役立った」と振り
返った。

Tanno

47年ぶりに再会を果たした三宅さん(右)と
元研修生の富沢さん
 群馬県から1回生としてスタ
ントンの三宅明巳さん宅の農場
で研修を行った富沢尚夫さん
は、47年ぶりに三宅さんと再
会。当時の思い出を「たいへん
な肉体労働だったが、あの時に
培った忍耐力があるから今の人
生がある」と話し、「三宅さん
は仕事には厳しかったが、いつ
も笑顔で頼れる人だった」。三
宅さんは、「嬉しくて胸がいっ
ぱい」と、互いに手を取り合い
再会を喜んだ。

 国際農業者交流協会の伊藤一男顧問は、「同事業が半世紀も続いたの
は、皆さんの献身的な努力のお陰」とあいさつ。現在でも1年制と2年制
の研修事業は続いており、年間約160人の若者が米国をはじめ、オラン
ダやドイツ、スイスなどで研修、世界で活躍していると述べた。

 最後に、短農クラブの遠藤会長から、同クラブへの献身的なボランティ
ア活動に感謝し、会員の谷口強さん夫妻に感謝状が手渡された。

 日本からの一行は、かつて自身が働いた農場などを見学し、26日、帰
国の途についた。(中村、写真も)

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