皇太子さま:
全米日系人博物館を訪問
地元諸団体の代表に接見も
2008年6月28日

全米日系人博物館の役員(左)に迎え
られる皇太子さま(右から2人目)。
右は伊原総領事
日本人移住100周年の記念式典出席のためブラジルを公式訪問した皇
太子さまは25日、ロサンゼルスに立ち寄り翌26日午前、小東京の全米
日系人博物館を訪問した。130年に上る日系移民史の説明を受けた後、
地元日系諸団体の代表30人に接見した。
小東京を初訪問した皇太子さまは、同館のアイリーン・ヒラノ会長やア
ケミ・ヤノCEOなど役員に迎えられる中、外で待ち構えた日本人や日系
人の歓迎に笑顔で手を振って応えながら入館した。
館内では海部優子副館長(現顧問)の案内で、主に日系の移民史につい
て説明を聞かれた。明治時代の19世紀後半から始まった米国への移民。
多くが農夫として渡米した初期から、農園・庭園業者として活躍し米国社
会で根を下ろした。
しかし、日系人排斥運動や第2次世界大戦など苦難の道を歩んだ。皇太
子さまは、日系人強制収容所のバラックの復元やマンザナー収容所の模型
を注視された。収容者の携行品や生活用具をご覧になられ「これは実際の
持ち物なのですか」と質問されていた。
写真を趣味にされる皇太子さまは、収容所内で撮影した著名な写真家ア
ンセル・アダムスの大きく引き伸ばした作品や、移民の生活を映した90
年ほど前の貴重な映像の前で長く立ち止まられ、「こういう写真やビデオ
は記録的に重要ですね」と、述べられた。
日系社会の代表者との懇談は、伊原純一・在ロサンゼルス日本国総領事
から各団体の沿革と活動内容が紹介され、1人ひとりに笑顔で握手を求め
た。皇太子さまは、各団体の会員数や活動状況を日英両語で質問され、
「ご苦労さまです」や「お忙しいでしょうが、がんばってください」など
と、励ましの言葉を掛けられた。
大正クラブ、昭和会の代表からは、「皇太子さまの曾おじいさまとおじ
いさまの名前をつけさせていただいております」と話し掛けられ、笑みを
浮かべ「そうですか」と応えられた。最後に参加者に「日系社会でがんば
っておられて感謝しております」と話された。
皇太子さまは博物館に約40分間滞在され、午後ロサンゼルス国際空港
に移動、政府専用機で帰国の途に就かれた。全米日系人博物館には199
4年、天皇・皇后両陛下が訪問された。
♢ ♢ ♢
ヒラノ会長 皇太子さまから結婚の祝辞を受けびっくりした。とても気
さくで、心の温かい方です。日系移民史に興味を持たれておられ感動した。
ヤノCEO 長くじっくりと見学され、皇太子さまの視察はわが館にと
ってとても光栄。今日は同館、小東京、日系社会にとって歴史的な日とな
り、これからの励みとなった。
吉本アルトゥロ・PANA —USA会長 ペルー出身の私にとって皇
太子さまの南米ブラジルの訪問はとても感激し、謝意を伝えた。長旅の疲
れも見せずに人々に接しておられたのが印象的。
山口弘・パイオニアセンター会長 「高齢者のためにがんばって下さ
い」と励まされた。皇太子の小東京訪問は日系社会を勇気づける。ま
た、来ていただきたい。
宮崎マック・オ郡日系人協会会長 天皇・皇后陛下に故郷群馬で謁見
し、「今日殿下にお会いできもう死んでもいいです」と話すと、「お元気
でいて下さい」とお言葉をいただいた。皇太子さまは若々しく元気で公務
にあたり尊敬します。
井上滋・在サンディエゴ日本国名誉総領事 雅子さまの健康を尋ねると
「よくなっています」と答えられた。サンディエゴの町のすばらしさを紹
介し「ぜひお越し下さい」と言うと、「機会があれば訪れてみたいです」
と話され、うれしく思います。(永田潤、写真も)
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