日本語学園協同システム:
創立60周年で記念祝賀式典
後援会40周年、「DOYO組」公演も
2008年10月25日
合唱する生徒ら
日本語学園協同システム(大角孝子理事長)は18日、日米劇場で創立
60周年と後援会創立40周年を祝う記念式典を開催し、田中雅美学園長
ら役員がさらなる学園発展のために尽力することを誓った。日本から米国
ツアー中の2人組の童謡歌手「DOYO組」が記念コンサートを行い生徒
と共演、2つの祝賀に花を添えた。
協同システムはロサンゼルスとオレンジ郡に計5校を持ち、小、中、
高、成人の各部を置く。学園全体で教師45人を擁し、生徒約400人が
学んでいる。「日本語を第2言語として教える」ことを基本に、日本文化
と教養の習得にも力を注いでおり、語学力を身に着け文化を理解する調和
のとれた国際人の育成を目指している。
式典は父兄や卒業生、後援会会員など約700人が見守る中、役員と来
賓の日系諸団体の代表が舞台に上がった。創立50周年は昼餐会とゴルフ
大会を開いたが大人中心だった。その反省を生かし、今回は生徒の学習の
発表の場と位置づけ、授業で習った歌と詩を披露した。
田中学園長があいさつに立ち、学園史を紹介。前身を含めると97年の
古い歴史を有す。「100年前と言語、文化背景が大きく変わっている」
と指摘し、「ニーズや環境に合わせ変わっていきたい。10年、20年、
100年後も存続できるように励みたい」と学園繁栄に尽力することを誓
った。後援会会長の小林政子さんは、会設立の経緯を、子弟の卒業後も父
母が「何らかの形で学園にかかわりたい」との思いからと説明。「これか
らも微力ながら力になりたい。子どもと孫のために支援を」と述べた。
在ロサンゼルス日本国総領事館の手塚義雅首席総領事ら来賓が祝辞を贈
った。首席領事は「言葉は文化の基礎」と力を込め、協同学園の活動は
「多くの生徒を受け入れ、日本語と日本文化を教えて日米交流の役に立っ
ている。敬意を表したい」と賛辞を呈した。
大角理事長が謝辞を述べ、60周年式典を「いつまでも記念になるもの
を」と生徒の教育に主眼を置き企画したことを強調。学園運営については
「70年に向けてがんばりたい。力添えを」と支援を求めた。
コンサートは五校を合わせた生徒132人が出演し、元気に合唱。9曲
を歌い上げ、この日のために一生懸命練習した成果をみせた。各校のみの
発表やDOYO組との共演もあり、一生の思い出に残るステージとなっ
た。8年間協同システムで学んでいるエイミー弓華ビールさん(13)は
サウスパサデナに住むが、パサデナ校には幼稚部がないため中央学園に入
園。以来ずっと在籍している。コンサートは「みんなが見ているからドキ
ドキしたけど、友だちと一緒に歌って楽しかった」と語った。日本語を学
んでよかったことは、「富山のおばあちゃんと話ができること」と笑顔で
話した。
朗読では感受性豊かな生徒自作の詩が披露され、家族愛や自然、科学、
感動したことなどを率直に綴った。山田卓嗣教諭の発案で詩に曲をつけた
作品も紹介されたが、会場には山田さんの姿はなかった。式典の2週間前
に他界したためで、生徒は気持ちを込めて朗読し天国の恩師に捧げた。餅
を焼き膨らむ様子をユーモラスに詠んだり、夏をテーマにした詩には天の
川を入れて恋愛をうまく表現。俳句も添えるなど、日本文化を学び努力し
た様子が作品の随所に表れていた。
DOYO組は13曲を熱唱。「赤とんぼ」や「夕焼け小焼け」など、郷
愁を覚えさせる懐かしい曲を聴かせた。終始さわやかな笑顔と美声を披露
し、大きな拍手を浴びた。昨年に次ぐ米国公演で、今回はロサンゼルスと
オレンジ郡で五ステージで歌い好評を得た。年間約200公演をこなし、
1日に2、3度ステージに上がることもあるなど多忙な活動で全国を回っ
ている。NHKのBS放送にも出演したことがある実力派で、海外での経
験も豊富。12月にはハワイで歌い、来年もロサンゼルス公演を希望して
いる。
DOYO組の矢部清子さんは「外国で児童と一緒に歌うのは初めてだっ
たので、不思議な気持ちがしてうれしかった」。曽我実磨子さんは「日本
語と日本文化を学ぶ生徒と気持ちを1つにして歌えて良かった」。2人は
「生徒に『童謡をみんなで歌ったんだよ』という思い出をいつまでも忘れ
ないでほしい」と声を揃えた。
田中学園長は「生徒を中心にしたいい式典で思い出になったと思う。先
生もいい勉強になり、5つの学園が合同で開催し意義のあるイベントだっ
た」と語った。大角理事長は「生徒は一生懸命稽古して、一丸になってく
れうれしかった。70周年もこのような式典ができるようにしたい」と話
した。(永田潤、写真も)
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