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9段に昇段した柔道家、野崎 住吉さん

2008年10月25日

 
全米チャンピオンの実績と柔道界
への功績が評価され、9段に昇段
した野崎住吉さん

 全米柔道選手権大会での実績とアメリカ柔道界への貢献が認められて、
全米で3人目の九段に。

 柔道を始めたのは小学生の時。中学3年で黒帯。長野県下では「滅法強
い中学生がいる」と、知られた存在に。東京農大に進んだが、マッカーサ
ー命令で柔道部は休部状態。そこで各学部を回り50人ほど部員を勧誘し
て、見事に柔道部を復活させた。

 1956年、トーレンス市で菊とカーネーションを栽培していた伯父を
頼って渡米。その年、全米柔道選手権の予選がガーデナ市であることを羅
府新報で知り出場。当時、講道館四段の実力は、向かうところ敵無し。以
後62年まで7年連続、130ポンド級で全米チャンピオンに輝く。「ア
メリカの選手は背が高いし、何より腕力が強かった」と、半世紀前の試合
を振り返る。

 「南カリフォルニアに野崎あり」と知れわたると、州内外から指導要請
が急増。昼間の仕事はきつかったが、夜はガーデナ、カンプトン、ロサン
ゼルス、ロングビーチなどの道場で週4日指導に当たる。後にトーレンス
に2エーカーの土地を購入して、その一角に道場を設立。正に柔道一直線
の歩みで、95年には講道館8段に。

 ここ数年、気になることは、世界選手権やオリンピックで日本選手の成
績が下降気味なこと。「今の柔道は試合開始の合図とともに、いきなりタ
ックルするなど、レスリングの様相。一礼して、組み手の探り合いから始
まる本来の柔道スタイルなら、日本選手の実力は世界1」ときっぱり。

 日系コミュニティーとのかかわりも深く、南加県人会協議会、パイオニ
アセンター、百働会、大日本農会南加支会などの会長を歴任。99年秋の
叙勲で、日本政府から双光旭日章を授かる。

 「9段になれるとは夢にも思わなかったが、ありがたいことです」と素
直に昇段を喜ぶ。現在もトーレンス高校で週2日、子供から大人まで地域
住民に柔道を指導。また、毎年4月に行われる全日本柔道選手権観戦のた
めの訪日も欠かせない、柔道歴70年近くになる、根っからの現役柔道家
だ。(石原 嵩)

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