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短編映画コンテスト:
「The Errand」が最優秀作品に
塩崎さん監督、親子の愛描く

2008年11月22日


表彰式に臨むファイナリストら

 短編映画コンテスト「Pictures Battle × Show Biz Japan」(PB×S
B)の最終審査が8日、ハリウッドのエジプシャンシアターで催され、日
本で活躍する塩崎祥平さん監督の「The Errand(お父さんのたばこ)」が
最優秀作品賞に選ばれた。コンテストは若い日本人映像クリエーターに発
表の場を提供し人材を発掘することを目的に企画され、「ジェトロ・ロサ
ンゼルス事務所」と日系テレビ局「UTB」の共催。

 米国内外から約60作品の応募があり、最優秀賞候補に7作品が絞られ
た。7人のファイナリストは、平均で20代後半という若い監督ばかり。
限られた予算と日数で完成させ、15分という短い映画の中に思いを込め
た。上映前に各自、英語でスピーチし、制作の動機や見どころをアピー
ル。家族愛や夫婦愛、同性愛、障害者など社会問題に焦点を当てた作品が
多く見られた。

 審査は一般に公開され約500人の参加者が見守る中で行われた。1作
ずつ上映し、その都度7人の審査員が批評する。日本映画界で活躍する井
筒和幸監督が委員長を務め、監督や俳優など北米の映画ビジネスに精通し
た他6人とともに審査にあたった。

 今回がデビュー作という監督もいて、未熟さは否めず理解の難しいシー
ンも見られた。井筒監督は、時代遅れのキャラクターや焦点のずれをする
どく指摘。不倫や性転換などの内容に米国人審査員から反論や、「分かり
づらい」などの声が出、日米の文化の違いを感じさせる一場面もあった。
酷評には反省の弁も聞かれた。

 審査員はまた、よい評価は惜しみなく述べた。井筒監督は「結末を作れ
ばいい」などとアドバイスしたり、「傑作だ」「発想がいい。長編でもが
んばれ」などと激励。米国人の1人は「とても感銘を受けた」と、映画学
校生を誉めた。

 最優秀賞に輝いた「The Errand」は、喫煙を固く禁じられた病床の父の
使いで、母に隠れてたばこを買いに行く少女を主人公にした親子の愛を描
写した。

 監督の塩崎さんは受賞に「信じられないけど、うれしい」と喜んだ。今
後も日本で活動を続けるが、「世界(ハリウッド)を目指したい」と抱負
を語った。表彰式で井筒監督は同作品を「少女と父親とのやりとりが素直
に見ることができ、やさしいエンディングだった」と評価。コンテストの
総評として昨年と比較し「質が上がっている。来年もチャレンジを」とエ
ールを送った。「励ますつもりでアメリカに来た」という監督だが、「若
い人ががんばっていて、逆に励まされた」と述べた。

 ジェトロは北米進出を目指すインディペンデント・フィルムメーカーの
長・短編映画をハリウッドで上映する機会を創出していて5日からサンタ
モニカで開催された映画祭で日本からの出品者を支援した。同コンテスト
は応募者のハリウッドでの人脈作りに気を配り、この映画祭に合わせて開
いたという。木村茂・ロサンゼルス事務所長は最終選考まで残った作品す
べての質の高さを認め、「七人は(卵から)ハッチしたばかり。これから
が楽しみでがんばってほしい」と期待をかけた。映画の売り込みは「個人
で動くのには限界があり、こういう場を提供することが大事」とコンテス
ト開催の意義を強調した。

 UTB主催の短編映画コンテストは今回で3度目。上利浩二社長は、
「年を重ねる毎に作品のクオリティーが上がっている。日本からの応募者
も『ハリウッド』を肌で感じることができ、いいコネクションができたと
思う」とイベントの成功に胸を張った。規模の拡大に意欲を示し「北米、
日本のみならず多くの国からの応募に期待したい」と話した。UTBは審
査の模様と最優秀作品「The Errand」を2009年1月1日(土)午前9
時半から1時間の特別番組で放映予定している。
(永田潤、写真も)

 

 

 

 

 

 

 

 

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