米国版紅白歌合戦:白組、接戦制し優勝
出場歌手30人が熱唱
2009年1月9日

大優勝旗は白組に渡り幕を閉じた
米国版紅白歌合戦
新春恒例の「米国版紅白歌合戦」が4日、西本願寺羅府別院会館で催さ
れた。出場歌手30人が熱唱し大接戦の末、白組が勝利。通算戦績を17
勝21敗とし差を縮めた。歌合戦は今年で38回目を数え、日系社会の高
齢者の送迎バンなどを購入するためのチャリティーイベントとして開かれ
ている。
総合司会を芥川義則さんが、紅組は佐伯和代さん、白組は西タックさん
がそれぞれ司会を務め、約750人の観衆でぎっしりと埋まった会場の
笑いを誘いながら場を盛り上げた。
1970年に始まった日系社会伝統の歌の祭典に今年も紅白各組から歌
手15人が出場。日頃鍛えたのどと振り付けを披露し、1曲終るごとに大
きな拍手が起こった。贔屓(ひいき)の歌手に大声援が飛び、花束やレイ
が贈られるなどし盛り上がった。恒例の応援合戦は今年も手作りの衣装な
ど趣向を凝らしたセットを用意。今年の干支「丑」(牛)をうまく使って
ユーモアを表現するなど笑いの渦を巻き起こした。
前半終了時の途中審査では、白組が103—93と実力伯仲。緊迫した
展開の中で白組は逃げ切りを、紅組は逆転で3連覇を目指し、後半戦は各
組声量豊かで歌唱力のある実力派を投入。白組のとりは新垣達雄さんが、
紅組は福田奈津子さんが大とりを務め、出場者30人すべてが歌い終えた。
歌手全員がステージに上がり、今月で約50年間の開教使生活に別れを
告げ先ほど引退を表明した松林忠芳輪番と妻ケイさんに花束を贈呈。輪番
が「長い間ありがとうございました」と謝辞を述べると、会場から大きな
拍手が送られた。
結果発表は各組司会者が点数を数えるかごに入った紅白のボールを客席
に向って投げた。紅組のボールが先に尽き、過去2年の雪辱を果たした白
組が17度目の優勝を飾った。最終得点は白組が143—133という僅
差で接戦を制した。田村勇三大会委員長から深紅の大優勝旗が白組代表の
西さんの手に渡り、歌合戦の幕は下ろされた。
田村委員長は、大勢の参加者とボランティアに謝意を表した。中でも若
い日系3世、4世が「カーテンの開け閉めや重い舞台セットを運んだりし
て裏方として大活躍してくれた」とたたえた。
松林輪番は第2回目から紅白を見守っている。横竹ファミリーバンドや
常連出場の歌手、審査員、応援合戦、友情出演者など「思い出がいっぱい
に詰まっている」と振り返り、多くの支援者に敬意を表した。「私の歌は
お経に聞こえるので…」と謙そんする輪番だが、「いつかは皆さんの前で
歌わせてもらいます」と、冗談気味に来年の紅白出場を示唆した。
初の審査員を務めた手塚義雅・在ロサンゼルス日本国首席領事は「4時
間はあっという間に過ぎ、楽しませてもらった。採点がこんなに難しいと
は思わなかった」と難役をこなした。首席領事は日系の祝宴で自慢ののど
をしばしば披露している。この日、女性歌手が歌った自身の十八番「天城
越え」を聴き、「抑揚をつけて歌っていて勉強になった」と収穫も得た。
紅白出場については、「輪番とデュエットするのもいいですね」と前向
き。来年2人が紅組の脅威となるかもしれない。
(永田潤、写真も) |