Browsing: リー・シェンロン

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 いまさらだが、ハローキティである。シンガポールに着任してすぐ抱いた疑問は、いったい何が彼らをこれほどまでに魅惑しているのか、というものだった。地下鉄やバスの共通パスも、昨年の建国50周年で郵便局から発売されたキャラクター人形も、キティだった。後者においては、シンガポールの多文化を表現すべく、マレー系、インド系、中華系の衣装をまとったものに、徴兵制のあるこの国らしく、ナショナル・サービスの軍服をまとったキティまで発売されていた。

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 世界地図で描かれるシンガポールは、赤いひとつの点にすぎない。その国土面積は東京都23区相当の小ささだ。チャンギ国際空港も、市内からタクシーで25分。それぞれが広大な3つのターミナルは、機能的にトラムで結ばれている。第4ターミナルも現在建設中だ。世界のハブとして、100を超えるエアラインが、320都市を結んで発着している。LAXの年間旅客数7070万人に対し、シンガポールは5410万人という。

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 シンガポールの建国の父リー・クアンユー元首相が亡くなった。享年91。当地に着任して間もない頃、名所である植物園を散歩していたら、まったりとした日曜日の夕方には似つかわしくない緊張感を漂わせるゴルフカートの一群が、すぐ横を通り過ぎた。ふと、2台目のカートに座っている少し青白い肌合いの老人の横顔をみて、私にも状況が察知できた。前から歩いてきてこのカートとすれ違った人々も、興奮気味に囁く。「LKY(名前の頭文字)だ」「ミニスター・メンター!(引退後、内閣顧問を務めた際の呼称)」「ミスター・リーだ」と。