Browsing: 中西奈緒

磁針
0

 空はどんより曇り空。しかも寒いし、雨も雪も降る。太陽はなかなか昇らないのに、あっという間にいなくなる。気分が沈むのは天気のせいかなと思いつつ、それが言い訳であるというのも分かっている。  休みをもらってドイツの首都ベルリンへ。「東」の風情を味わってみたくて旧東ベルリンを中心に散策した。

磁針
0

 外国語が得意だったり、旅行や文学などで外国文化に多く触れていたり、身近に外国から来た人たちがいたり。それでも、保守性や排他性を持ってしまう日本人がいるのはなぜだろう。  楽しみにしていた初めての飲み会。しかし、参加者は20人ほどの日本人だけだった。職場の3分の1を占める外国人の同僚は誰一人呼ばれなかった。

磁針
0

 朝から晩まで働いて、疲れて帰って寝る。もらった給料から家賃を払い、1人の社会人として自立した生活を送る。日々生きていくだけで、自分のことを考えるだけで、精一杯だったりもする。  「あなたはどうしてこの問題に関心があるの?」と同僚に不思議がられることがよくある。

磁針
0

 両親から生まれて初めてもらったプレゼントをずっと大切に使いたい。すでにアイデンティティーそのもの。でも目の前には、社会の無理解と法律の壁が立ちふさがっている。そう、これは「名前」の話。  世の中には、名字であれ下の名前であれ、自分の名前が嫌いな人や、変えることにこだわりがない人もいる。

磁針
0

 1人の日本人を取り囲む白人たち。多くはスーツ姿の男性。通勤中の地下鉄で見た英会話学校の広告だ。日本も少しは多様性を重視する社会になったと思っていたが、このあまりのステレオタイプぶりに辟易する。

磁針
0

 目を閉じてゆっくり息を吸い、そして吐く。普段は意識しないけれど、わざわざ呼吸に意識を向ける。「お腹がすいた」とか「明日はコラムの締め切りだ」とか、頭の中にあるいろんな邪念を振り払い、ただただ呼吸の音に耳を澄ますことに集中する。  これは「ヨガ」で教えてもらったこと。

磁針
0

 久しぶりに東京の美容院に行ったらこう言われた。「日焼けしていますね。こんなヘアカラーにすると顔が『美白』に見えておススメですよ」と。  一瞬目が点になりながらも、あえて議論を避け「お任せします」とだけ答えた。しかし心の中はざわついていた。  黒人やラティーノ、東南アジア出身の人たちが来店したらどう接客するのだろう。

磁針
0

 アル中にヤク中、ギャンブル中毒。中毒症状はそう簡単には抜け出せない。その気持ちがよくわかる気がする。だって私は「カフェ中毒」なのだ。単にコーヒーが好きなのか、毎日行きたくなるくらいカフェの雰囲気が好きなのか、自分でもよく分からない。

磁針
0

 ちょっとびっくりしたのは、英語ネイティブのエディターたちが職場で日本語を話さないことだ。滞在歴10年から30年の「ベテラン外国人」たち。世間話でも日本語は出てこない。  彼らの多くは日本人女性がパートナー。

磁針
0

 久々に日本の桜をゆっくり楽しもうかとのん気に考えていた。そうしたら、突然東京のど真ん中で働くことになって、日々あくせくしている。  満員の地下鉄に乗るとか、高層ビルの合間をサラリーマンとともに早歩きするとか、今までの人生で全く縁のなかった世界だ。ドラマや映画の中であたふたしている滑稽な人間を、遠く離れたところから眺めているようでもある。

磁針
0

 アカデミー賞で「幻のオスカー」となった「LA LA LAND」。日本でも公開されて早速見に行った。長回しで撮影された冒頭のダンスシーンは、何度となく車を走らせたフリーウエー。物語のカギとして描かれるグリフィス天文台。見慣れた景色のオンパレードで懐かしくなった。

磁針
0

 元気がないとき、日系人の友人が海の向こうから檄(げき)を飛ばしてくれる。「まだ私の半分も生きていない。人生はこれからだ」。もうすぐ傘寿を迎える人生の大先輩。若い頃を懐かしみ、体の衰えに戸惑いながらも、アメリカに渡った日本人について研究し執筆する。若者を励ましつつ走り続ける。

1 2 3 4