鳥の取り持つ縁
まな板の上のコイのごとく観念して、歯科医院の治療椅子で口を開けている私に向かって、メキシコ系の歯科衛生士の女性が、「日本人なの? 私はNHKワールドをよく見るわよ」と言ったのがきっかけ。あまりに意外だったが、「ベネシアさんの番組が好きだったわ」などと言うから、お愛想ではなさそうだ。
まな板の上のコイのごとく観念して、歯科医院の治療椅子で口を開けている私に向かって、メキシコ系の歯科衛生士の女性が、「日本人なの? 私はNHKワールドをよく見るわよ」と言ったのがきっかけ。あまりに意外だったが、「ベネシアさんの番組が好きだったわ」などと言うから、お愛想ではなさそうだ。
日本財団(東京、笹川陽平会長)は小東京の全米日系人博物館(JANM)と共同調査で世界各地に住む若い世代の「日系人」を対象とした初の世界調査をこのほど、実施した。8月31日に開いた記者会見で「74%の若手日系人は日系人としての強い意識を持っている」などの調査結果を報告した。
新型コロナウイルスの勢いを止めることができない。大打撃を受けた経済の巻き返しを図ろうと、各州で規制が緩和された。だが、緩和で気も緩んだのか、感染者数が増え続け特に大都市で急増し、何としても阻止しなければならない。 行政は、独立記念日前に緩和し、市民に盛大に祝ってもらおうと、懸命な対策を講じてきた。
高松に行く度に、地元の讃岐うどん店に足が向かってしまいます。根っからのうどん好きで、前回来た時には少ない時間で駅前のうどん店に駆け込み、今回は羽田へのフライト時間に余裕があったので、老舗のうどん店で腰のあるツルツルした手打ち麺を堪能し、うどん県でのささやかな楽しみを味わいました。
日本語補修校のイベントでクジが当たり、長男が空手道場で1カ月無料クラスを受けることになった。次女も興味を示し一緒に参加したいと言う。運動神経は悪くないが継続することが苦手なタイプなので、どの程度の気持ちで参加するのか聞いてみた。「スキルを増やしたい」と即答した次女。
外出中の夜に、近くに住む日系人の友人からテキストメッセージをもらった。「テレビのニュースであなたの住むストリートに面するコンドが火事で燃えている。大丈夫か」。すぐさま、間借りしている大家さんに電話した。元気な声で「隣りだから大丈夫」。一安心した。「隣り」とは、別棟だと、人ごとだと思っていた。
正義貫いた勇気ある行動 「彼らを攻撃するなら、まず私を攻撃しなさい」 1941年12月の真珠湾攻撃の後、日本人の血を引く日系住民は敵性外国人とみなされ、差別と偏見の目にさいなまれた。多くの人が彼らに敵意を向ける中、自らを危険にさらしてまでも、迫害に耐え忍ぶ日系住民を擁護し立ち上がった人々がいた。 当時のコロラド州知事ラルフ・ローレンス・カー氏は、街中が狂気にみち溢れる中、州民に対し演説の中でこの冒頭の言葉を述べ、日系住民への差別を直ちに止めるよう呼び掛けたのだった。 一方、カリフォルニア州では、強制収容所に送られた日系住民の家や農園を終戦まで守り続けた非日系米国人たちの姿があった。彼らは非難や中傷を受けても、そして時に銃口を向けられても、日系住民が収容所から戻ってくるまで彼らの家や土地を守りぬいたのだった。 大統領選を控える2020年。今年はカー氏の没後70周年の年でもある。強硬な移民政策が推し進められる今、人種による偏見をものともせず信念を貫いたカー氏を側で見ていた孫の証言、さらに強制収容を体験した歴史の証人たちの声とともに、正義を通した勇気ある人々の貢献をここに取り上げたいと思う。 彼らのことを私たちの記憶にとどめ、いつまでも忘れないために、今年の新年特集では差別の代わりに「正義」と「友情」をささげた人々を紹介したい。【取材=吉田純子】
ロサンゼルスと名古屋の両市は今年、姉妹都市関係締結60周年を迎えた。それを祝い、ロサンゼルス名古屋姉妹都市委員会(LANSCA)はこのほど、ロサンゼルスのセンチュリーシティーにあるショッピングモール「ウエストフィールド」で記念イベント「名古屋デー」を開催した。河村たかし名古屋市長、エリック・ガーセッティ市長らがオープニングセレモニーに参加し、LANSCAの照子ワインバーグ委員長とともに両都市の60年の交流を祝った。
第14回ロサンゼルス日本映画祭の授賞式と閉会セレモニーが8月18日、小東京のタテウチ・デモクラシー・フォーラムで催された。最優秀作品賞は甲斐さやか監督の「赤い雪」、最優秀短編作品賞は吉田真由美監督の「東京ラバーズ」がそれぞれ受賞した。
1957年に第1回、1960年以降毎年日本で行われている「海外日系人大会」は今年が節目の60回目になります。主催は公益財団法人海外日系人協会、ホームページにはその目的が「海外および国内に在住する日系人が母国で一堂に会し、居住国の実情を日本に知らせ、あわせて国際交流、国際理解、国際親善を深め、対日理解の促進を図る」となっています。