玉城流扇寿会:来年1月31日、沖縄の伝統芸能「組踊」を披露

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尚徳王による喜界島征伐のシーン。尚徳王演じる小渡和道さん(左)と、クニカサ演じる金城美枝子さん

尚徳王による喜界島征伐のシーン。尚徳王演じる小渡和道さん(左)と、クニカサ演じる金城美枝子さん


 玉城流扇寿会(谷田嘉子家元、金城美枝子家元)は来年1月31日(日)午後2時から、北米沖縄県人会創立100周年記念公演として、国の重要無形文化財である沖縄の伝統芸能「組踊」の公演を、トーレンスのエルカミノカレッジ内マーシーオーディトリアム(16007 Crenshaw Blvd.)で催す。文化庁国際芸能交流支援事業。
息の合ったコンビ舞踊を披露する谷田嘉子さん(左)と、金城美枝子さん

息の合ったコンビ舞踊を披露する谷田嘉子さん(左)と、金城美枝子さん

 同会が披露するのは、総勢40人を動員した「海の天鏡」(作=大城立裕、演出=幸喜良秀、振り付け=谷田嘉子)をはじめとする「新作組踊」と扇寿会が得意とする創作舞踊や古典舞踊。新作組踊の海外公演は今回が初となる。
 公演を前に沖縄から訪羅した玉城流扇寿会の比嘉美好さんと安次嶺律子さんがこのほど会見、「芸能の真髄、感動の舞台を披露します」と、熱く語った。2人は、「芸は、子供から年配者、また日系、米系関係なく、幅広い人に肌で感じてもらえる『ぬちぐすい』(=命の薬)」といい、多くの来場を呼び掛けた。
 玉城流扇寿会は、重要無形文化財「琉球舞踊」(総合認定)保持者である谷田嘉子、金城美枝子両家元により1980年、発足。沖縄や東海地方を中心に琉球舞踊道場を置き、ハワイやブラジルといった海外にも支部を持つ。現在、師範23人、教師30人が所属し、弟子や研究生は100人を超える。
 チケットは、前売り券が大人1人35ドル、当日券は45ドル。駐車場代が2ドル。チケットの販売場所は、扇寿会LA(310・595・5576)、北米沖縄県人会(310・532・1929)、上原旅行社(213・680・2499)、照屋勝子箏曲研究会(626・487・2467)、キク・ビューティーサロン(714・995・4363)または―
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その他紀伊國屋書店(ロサンゼルス店、コスタメサ店)、IACEトラベル(ガーデナ店、ウエストロサンゼルス店、コスタメサ店、サンディエゴ店、トーレンス予約センター)でも扱っている。

 「組踊」とは

 日本各地に残る伝統芸能の中で、「歌舞伎」「能」と並び、1972年に沖縄の本土復帰とともに国の重要無形文化財に指定された日本を代表する歌舞劇のひとつ。琉球王朝時代に、来琉した中国使節団を歓待するために創られた。
 創始者は、歌人、三味線名手として有名な宮廷士官、玉城朝薫。朝薫は、能や歌舞伎、狂言などを参考に、沖縄の史実や故事、説話をもとに沖縄土着の古語、コネリ、ナヨリといった伝統的な舞踊の手、琉歌と三線音楽を総合的に取り入れ構成、「組踊」を創作した。朝薫の後も、王朝時代に平敷屋朝敏、田里朝直、高宮城親雲上などの宮廷士族、貴族たちが次々に作品を生み出したが、明治維新により王朝が滅亡すると、これらの作品は王府に代わり、商業演劇の中で「古典芸能」として上演され続けた。
 明治維新から戦後までは「組踊」の新作発表が下火となったが、国立劇場「おきなわ」の建設が決定したころから、芥川賞作家の大城立裕氏を中心に創作ブームといえるほど活動が盛んになり、同氏はここ10年で15作品を創り上げた。

 「海の天境」のあらすじ

 15世紀半ば、美貌の青年君主尚徳王は、ニライカナイの霊地を求めて船を出したものの、難破して久高島に流れ着き、島のクニカサと恋仲になり島に居着いてしまう。
 一方、首里王府内、尚泰久王に重用された金丸は、尚徳が島にいると知り、側近の占い師、安里大親を島に遣わして様子を探らせる。安里は、島でクニカサの手ごわい抵抗を受け、いずれ男と女とで占いの勝負をすることを約束。勝負は尚徳の喜界島征伐の戦術のときに行われたが、尚徳はクニカサの軍議を採用し、安里を退けた。安里は、クニカサに報復するため久高島の神女たちを扇動し、クニカサを七つ橋渡りの神儀で失敗させ、クニカサを失神させる。
 おりから、首里では金丸が尚徳の命を取ったとの情報が島に伝わる。神女たちも真実に目覚めて安里を追い払う。尚徳は、亡霊となってクニカサをよみがえらせようとするが・・・。

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