近づく参議院議員選挙

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 迷走に迷走を重ねた沖縄基地の移転問題は結局振り出しに戻ったようだ。「最低でも県外」「5月末までの決着」と沖縄県民や国民に希望を持たせ最後に夢を砕いて喪失感を与えた鳩山首相の責任は重大である。
 政治家は将来のビジョンを描いて国民に国の行く道を示すのは必要であり、それこそが政治家の大きな使命でもある。しかしビジョンを描き夢を与えたら、それを実現する具体的な方策を示し実行していかねばならない。口先の理想だけでは国民に政治への不信感を植え付け政治参加への意欲を削いで国全体に大きな傷を負わせることになる。
 昨年8月、衆院選で政権交代が実現し一気に国民の政治への関心が高まった。そのうねりはかつてない高まりを見せ、新聞やテレビ・ラジオでこれだけ政治ニュースが国民の関心を引き付けたことはない。その期待感が政治と金、沖縄基地移転の迷走で崩れ去ったのである。しかし今までの自民党政権では起き得なかった根本的な構造改革が進んでいる。既存の企業や組織と政治が癒着していた紐帯が断たれ、さまざまな利権や無駄が国民の目の前に曝け出されたのである。仕分けによる無駄使い外郭団体や天下りの実態、組織で動く集票と利権、これらにメスが入ったのは政権交代のメリットである。民主与党の評判は落ちたが対抗できるだけの政党はない。閣僚も経験不足からくるミスはあるが一生懸命と新鮮さはまだ残っている。迷走を重ねながらも賞味期限が切れない内に早くしっかりした政権運営をしてもらわないと国は保たない。
 参院選の投票日が日程に乗りはじめ7月11日と取り沙汰されている。多くの有権者が醒めてしまったが、やはり国民の意思を示すには絶好の選挙だ。世界14カ国18都市を結ぶ海外有権者ネットワークでは在外問題に関する各党へのアンケートを用意した。やがて念願のインターネット投票が実現すれば在外投票率も飛躍的に上がるに違いない。やがて海外からの視点が国政に反映される日が来るのだ。われらも希望を捨てずに投票に臨もう。【若尾龍彦】

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