骨髄移植と人種の関係

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 日本人である私に骨髄移植が必要となったら、適合者が見つかる確率は①日本人②アジア人の順で高く、自分と異なった人種の中から見つかる可能性は非常に低いという。では、ハーフや多人種のバックグラウンドを持つ人たちの確率は一体どうなのか・・・。
 世界のさまざまな分野でボーダレス化が進む中、結婚も例外ではない。国際結婚、異人種間結婚が特別なものでなくなった今、これらの問題はもはや他人事ではなくなっている。子供や孫、親戚、友人と周りを見渡してみても、さまざまな人種のバックグラウンドを持つ知り合いが少なくとも1人はいるだろう。
 先月から、骨髄移植と人種の関係に焦点を置いた特集記事の取材を進めている。今までに、骨髄移植を待つ患者さん、骨髄を提供したドナーの方、またアジア系などマイノリティーに骨髄移植にまつわる正しい情報を提供する「A3M」などにインタビューし、記事をまとめている。
 その中に、日系3世の父と白人の母をもつハーフの女性(27)がいる。いたって健康な彼女が、体の異変に気付いたのは2年前。「ぶつかった記憶がないのに、体中にあざができていた」。検査の結果、骨髄機能の異常により正常な血液を造り出せない「骨髄異形成症候群」(MDS)と診断され、助かる道は骨髄移植しかないという。
 兄弟で適合する確率はわずか25%。残りはドナーに頼るしかない。兄弟に適合者がいなかった彼女にとって、次に適合する確率が高いのは、同じアジア系と白人のハーフのドナー。米国や日本など、提携を結ぶ骨髄バンクすべてを照合したが、2年経った今もマッチはまだ見つからない。
 米国では、骨から骨髄液を抽出する方法と、腕から末梢血幹細胞を採血する方法の2種類ある。ドナーに話を聞くと、痛みもさほどひどくないという。
 「私たちは皆、祖先をたどればつながっている。あなたにも、誰かの命を救うことができるかもしれない。私には、骨髄移植しか生きる道はないの」。彼女の声に、ドナー登録を決意した。【中村良子】

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