KCETとユニオンバンク:アジア系地元ヒーロー賞授与―日系からはハラ、田中の両氏

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壇上であいさつするテリー・ハラ氏

 毎年5月は「アジアン・パシフィック・アメリカンヘリテージ月間」にあたり、ロサンゼルスのテレビ局KCETとユニオンバンクは6日夜、同局スタジオで地元コミュニティーに献身する4人に「アジア太平洋系ローカル・ヒーロー賞」を授与する式典を催した。日系社会からはテリー・ハラ(ロサンゼルス市警副本部長)とテッド・トキオ・田中(建築家)の両氏が受賞した。

受賞したアジア系4人のヒーロー。左からキャンデラリオ、ウォング、ハラ、田中の4氏

 両氏に加え、ジュリー・キャンデラリオ氏(アジア太平洋系エイズ予防チーム所長)とカリン・ウォング氏(アジア太平洋系法律センター副所長)が選出され、授与式にはアジア系を中心とした約400人が参列。各社会を代表したヒーローの受賞を誇り盛大に祝った。
 受賞者は登壇してあいさつし、それぞれの活動を紹介。偉大な業績にもかかわらず皆おごることはない。控えめのスピーチは、アジア系の伝統(ヘリテージ)を受け継いでいるように思われた。各人は「受賞は光栄」と口をそろえて喜び、受賞を機にさらなる社会貢献を誓った。
 ハラ氏は、約9600人の警官を擁するLAPDの中で、アジア系で最上位のランク(副本部長は9人)に2008年昇進した。多忙な本職の合間を縫って、奉仕活動に精を出す。二世週祭、日系オプティミストクラブ、南加日系商工会議所、南加日米協会、ゴーフォーブロークなどで重職を歴任。「人が好きだから」というハラ氏は、「人と接してともに奉仕することで、社会貢献ができるようになった。これからも大好きな人々とがんばって働きたい」と語った。
 ロサンゼルス国際空港に建ち特に夜のライトアップで映えるオブジェを代表作とする田中氏。日系への扉は、メトロの小東京駅をデザインしプロジェクトを進めたことから開かれ、地域メンバーとの会合を重ねるうちに社会に溶け込んだ。各建築協会では要職を歴任し、アジア・アメリカ交響楽団では12年にわたり会長と理事長を務めてきた。建築では、伝統的な東洋と西洋の微妙な融合を得意とする。顧客の99%が白人系というが、東洋の要素を取り入れるリクエストが多いため田中氏に依頼するという。「日本人だから得している」という同氏は「建築に日本人の芸術センスを吹き込みたい」といい、奉仕活動については「『日系社会の声』を集めて(外)に伝えることができるようにみんなとがんばりたい」と抱負を述べた。
 KCETとユニオンバンクはともに多様性のある社会と深くかかわることから思惑は合致。今回の授与式を開きアジア系模範の4人を顕彰した。【永田潤、写真も】

ユニオンバンクの日系マーケット責任者の田中ジョージ上級副社長(左)から楯を贈られる田中テッド氏

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