JOVNET:参院選に合わせシンポジウム―在外投票と政治への関心を

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一般参加者の質問に耳を傾ける4人のパネリスト

 「海外有権者ネットワークLA(JOVNET LA・高瀬隼彦会長)」は6月24日に公示された参院選に合わせ、在外投票と国政への関心を高めることを目的に23日夜、ホリデーイン・トーレンスで「在外投票と政治参加」と題した公開シンポジウムを開催した。愛する母国の未来のよりよい国造りに期待を寄せる約40人が参加。4人のパネリストが在外投票の環境面における不備などを指摘し、投票所の増設や電子投票の必要性、地方選への参政権獲得など制度改正に向け3時間にわたる議論を展開した。
 昨年の政権交代後、初めての本格的な国政選挙として注目が集まる今回の参院選。だが、当地を含む日本国外では、シンポジウムのテーマにあるように、在外投票に多くの改善点がある上、投票率が3%と極めて低く政治に参加している状態とは言えない。
 4人は、日本の政治と在外投票に精通したジャーナリストと学者で、議論を展開した。「政治は、おもしろい。より多くの有権者に投票してもらいたい」と訴え、混沌とする政局や各政党の公約を分かりやすく解説。一般参加者が時折、意見を交えるなどし白熱した。
 まず、政権交代について論じた。官僚批判を著述した在米の後藤英彦氏は当然、「官主導」からの脱却を図る民主党を支持。期待を込め「日本を変える。温かい目で見てほしい」と願った。地元の日本語雑誌社編集主幹の加賀﨑雅子氏は、若者の政治への関心の高まりを実感し「政治が国民に近くなった」と表現。投票は「選挙公約―医療、税制、外交など個人が興味を持つ分野で選べばいい」とアドバイスした。平田恵子氏(加州立大ノースリッジ校政治学部准教授)は、新政権後の日米外交で米政府の見解を紹介した。米軍の普天間飛行場移設問題で両国に亀裂が生じ、民主党の各党員の発言はバラバラ、中国寄りの党の政策に懐疑的であるとした。
 日本在住で元毎日新聞論説副委員長の石原進氏は、日米安保の重要性を「アジアにもひびいてくる」と力を込めた。菅首相の課題を「前首相のツケをどこまで回復できるか」とみる。
 在外投票については、手間と時間を要する投票方法や投票所の少なさ、選挙人登録など現行の制度を嘆き、後藤氏の提言「電子投票を世界に先駆けてやるべき」に意見は合致。さらに、各政党の海外支部設置や在外者の子供手当て、二重国籍などにトピックは発展。石原氏は、「何でも(政府に)言って伝えるべき。理にかなえば実現する」「選挙権の行使を」と、在外者にエールを送った。【永田潤、写真も】

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