日米修好100周年記念奨学金:南加日商が21人に授与、マーク中川牧師が基調演説

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今年の受賞者。後列右から6人目が半田会頭


ブルース・カジさんから奨学金を受け取る出木谷健さん(左)


 南加日系商工会議所(半田俊夫会頭)は24日、「日米修好100周年記念奨学金基金」の授与式と功労者顕彰式をモンテベロで催した。今年は、31人の応募の中から優秀な21人が選ばれ、それぞれに1000ドルの奨学金が授与された。
 今年で50年を迎えた同奨学基金は、1960年に日米修好条約締結100周年を記念して南加日系商工会議所が設立。日商のミッションの一つである「次世代のリーダー育成」を目的としている。資金は、同会員や日系社会の有志、企業などからの寄付金で賄われており、過去50年間に総額72万5950ドル、計1599人の日系子弟に授与されている。
 受賞者や父兄らを前にあいさつに立った半田会頭は、受賞生を「巣を飛び立つ鳥」に例え、「皆さんには無限の将来がある。困難にぶち当たることもあるかもしれないが、われわれ日系社会が心のサポートとして見守っているので、高く、自由に、いろいろな場所へ飛び立ち、自分の道を見つけ出してほしい」とエールを送り、「将来は生まれ故郷である日系社会にぜひ、戻ってきてもらいたい」と言葉を贈った。
 手塚義雅前首席領事の後任として先月着任した在ロサンゼルス日本国総領事館の進藤雄介首席領事は、日本の有名な言い習わし「米百俵」を取り上げ、教育の重要性を強調。同基金および寄付者らに感謝するとともに、受賞者らに祝いの言葉を贈った。

受賞者代表で感謝の言葉を述べるシュアー直美さん


 受賞者は、学歴や進学先、専攻科目や将来の夢などが紹介され、ステージ上で半田会頭から賞状が、また奨学基金寄贈者らから奨学金が授与された。
 受賞者を代表し、日商はじめ関係者に感謝の言葉を述べたシュアー直美さんは、マサチューセッツ工科大学への進学が決まっており、将来は数学の教師を目指している。シュアーさんは、アメリカ人であり、また日本人でもある受賞者らに、「日系の祖先から伝えられた忍耐と決意を、アメリカにあるチャンスと組み合わせたら偉業を成し遂げることができる」と、両文化を持つことは成功の力になると訴え、「がんばりましょう。私たちの遺産、また多くの支援を忘れず、コミュニティーにお礼をするという伝統を続けていきましょう」と日英両語で呼びかけた。
 また、健康上の理由でこの日は欠席となったが、日商は長年同基金に寄付を続ける村上その氏の貢献を称え、感謝状を読み上げた。

基調演説するセンテナリー合同メソジスト教会のマーク中川牧師


 基調演説には、センテナリー合同メソジスト教会のマーク中川牧師が招かれ、1981年から2002年までの間に生まれた「団塊ジュニアの世代」(Generation Y)と呼ばれる受賞者について触れ、「米国内で最も人口が多く、5人のうち2人が非白人と多様性があり、他世代と比較して最も教養がある」と紹介。「数年後に、この受賞者の中からフェイスブックの創設者のような著名人が出る可能性もある。現代を進歩させる方法を知っているのは、あなたたちです」と、力強い言葉を贈った。
 また中川氏は、「成功とは何か」と問い掛け、著名な雑誌「ニューヨーカー」のライターであるマルコム・グラッドウェル氏の著書を引用し、「成功するためには、個人の実力や努力、才能の他に、『運』と『手を差し伸べてくれる人』が必要である」と紹介。「人生を進む中で、時々立ち止まって手を差し伸べてくれた人たちへの感謝の気持ちを忘れないように」と、受賞者にアドバイスした。
 長年にわたり、同基金に寄付を続けるブルース・カジさんは、これからの可能性を最大限に秘めている次世代の若者に手を差し伸べるのは、自分の喜びでもあると述べ、「日商が50年前にこの基金を始めるまで、日系社会にはこのような教育支援事業はなかった」といい、力強いコミュニティーを継続するためには、教育に力を注ぐべきだと同事業の重要性を訴えるとともに、これからも支援を続けていくと語った。
 今年度の奨学金受賞者は次の通り。(敬称略)
 ▽出木谷健▽福島響咲▽早川和弘▽間亜美▽板村恭兵▽川端ギャラット▽川崎清美▽木村絵理香▽糀谷大輔▽西民子▽西岡美智子▽丹羽健太▽岡クリストファー▽小野富子▽ポレティック・ミカ▽シュアー直美▽志垣知佳▽植木健治▽上村広明▽山本理温▽吉村小百合
【中村良子、写真も】

 

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