二世週日本祭コロネーション:新女王はニシヤマさん、「日系社会の認識を高めたい」

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ティアラを被せてもらうニシヤマ新女王


 「2010年度の二世週女王は、ラニ・クメ・ニシヤマさん」―。チャンネル7のニュースアンカー、デイビッド・オノさんとともに司会を務めた女優のタムリン・トミタさんから新女王が発表されると、コミュニティーメンバーや応援団らで満席となった日米劇場に、ひときわ大きな歓声が響き渡った。

両親と写真に収まるニシヤマ新女王


 14日夜、日米劇場で盛大に開催された第70回二世週日本祭の「コロネーションボウル」には、計7人の候補者が参加。7人は日系社会を代表するため、日本文化をはじめ、日本語、生け花、茶道、着物の着付け、日本舞踊、歩き方、スピーチ、メイクアップなどを習得。厳しい審査を経て、ウエスト・ロサンゼルス日系市民協会およびベニス日系コミュニティーセンター推薦のニシヤマさんが南加日系社会の「顔」となる新女王に輝いた。
 ファーストプリンセスにはイーストサンゲーブルバレー日系コミュニティーセンター推薦のケリー・トシエ・テラガワさん、またミス・トモダチにはパサデナ日系文化会館推薦のジェイミー・ジョイス・ハギヤさんがそれぞれ選ばれた。
 ニシヤマさんは新女王として自身の名前が発表された瞬間を、「信じられなかった。あまりにもショックでしばらく笑うことができなかった」と振り返り、今後1年間は、「南加日系社会、リトル東京、そして二世週祭の認識を高め、日系史を知らない多くの人を(われわれコミュニティーに)呼び寄せたい」と抱負を述べた。
 会場で愛娘の活躍を見守ったニシヤマさんの両親、ステラ・ミヤムラさんとウォリー・ミヤムラさんは、「とても驚いた」「非常に誇りに思う」と述べるとともに、ニシヤマさんは子供のころから歌や踊りが大好きで、家族を前にテーブルの上でよく「ショー」を披露していたことに触れ、「パフォーマンスをするために生まれてきた子」と目じりを下げた。
 南カリフォルニア大学で不動産金融を学び、経営学士号を取得したニシヤマさんは現在、役者を目指しウェイン・ドボーク・アクティングスクールに通っている。
 「ずっと、女王になりませんようにと願っていたの」と話すのは、祖母の西山律子さん。「期待をしすぎるとそれが叶わなかった時のショックが大きいから、あえて『優勝しませんように』と願っていたの。そのお陰で今日の喜びは二倍」と、多くのカメラマンに囲まれるニシヤマさんを遠くから見つめ、「ついこの間までこんなに小さかったのに、いつの間にか大きく立派に成長したわ」と目に涙を浮かべ、孫の成長を喜んだ。
 ニシヤマさんの母方の祖父、故ロバート・タイラさんは「キングス・ハワイアン」の創始者であり、ニシヤマさんは子供のころから「食」に囲まれて育った。その環境から、コミュニケーション能力を判断されるスピーチでは、「食文化を通じて自身のアイデンティティーを確立していった」と述べた。また質疑応答では、「日本、日系文化の伝統の中で最も重要だと思うものは何か。またそれをどのように広めていくか」との質問に対し、お盆フェスティバルを上げ、「日系コミュニティー以外の人も招いて、一緒に楽しみながらわれわれの文化や歴史を知ってもらえる」と明確な答えで審査員の心をつかんだ。

司会者のタムリン・トミタさん(右)から質問を受けるケリー・トシエ・テラガワさん。左は同じく司会者のデイビッド・オノさん


「カリフォルニア・ガールズ」に合わせ、ビーチをイメージしたステージ上でアップテンポな踊りを披露する(左から)エリン・レイコ・ヨコミゾさん、ジェイミー・ジョイス・ハギヤさん、ケリー・トシエ・テラガワさん


 審査員には、ジャズピアニストでコンポーザーでもあるデイビッド・ベノア氏、1985年の二世週女王ティシュ・オカベ・カトウ氏、アメリカン航空地区セールスマネジャーのアリス・キクチ氏、南カリフォルニア日系企業協会(JBA)の会長の大倉雄一氏、弁護士事務所リム・ロジャー&キムLLPのパートナー、サンディ・サカモト氏の5人が当たり、候補者の「個性」「知性」「コミュニケーション能力」「身のこなし」「全体的な美」を厳正に審査した。
 初めて審査員を務めたサカモト氏は、「候補者全員が日系社会のリーダーとしてふさわしい素質を持っており、審査はとても難しかった」と振り返り、「1年はあっという間に過ぎてしまうから、毎日を満喫して、すべてを吸収して」と、新女王ら7人に言葉を贈った。
 15年ぶりに完売となり、満席の状態となった今年のコロネーションボウルは、淡いピンクや水色の着物姿で登場した7人による歌「花見月」で幕を開け、ジョニー・モリ氏とダニー・ヤマモト氏による太鼓演奏に合わせ、切れのいい日本舞踊を披露。エンターテインメントでは、ケイティ・ペリーとスヌープドッグのヒット曲「カリフォルニア・ガールズ」に合わせ、ビーチをイメージしたステージ上で田村勇人・二世週実行委員長がラップを、また候補者7人はハイソックスにホットパンツ、タンクトップに身をまとい、アップテンポな踊りで観客を楽しませた。
 女王はじめ7人はこれから1年間、南加日系社会のリーダーとしてさまざまなイベントで活躍し、文化交流の親善大使として日本、ハワイ、サンフランシスコ、シアトルを訪問する。
【取材=中村良子、写真=永田潤】

友人と抱き合って喜びを分かち合うニシヤマ新女王(右)


2010年度二世週祭の新女王とコート


 

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