リトル東京デザインウィーク―新都市型ライフスタイル紹介:建築やファッションなど 

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日米文化会館で開かれ、故黒川紀章の作品も紹介される「Struggling Cities」展。写真は1960年代に発表された未来都市をイメージした作品


 建築、ファッションなど日本の最先端のさまざまな「デザインと技術」に焦点を当て、作品を紹介する「リトル東京デザインウィーク」が7月13日から17日までの5日間、小東京各所で催される。開催に先立ち21日、日米文化会館で記者会見が開かれた。イベントでは新都市型ライフスタイルが提案され、計7万5000人の観客動員が見込まれている。
 イベントの実行委員長をUCLA建築学部都市デザイン学科長の阿部仁史教授と、小東京の商業物件を多く手掛ける開発不動産会社カジ&アソシエーツ社社長のジョン・カジ氏が共同で務める。1970年に開催された日本万国博覧会をモデルとし、最先端の日本のデザインと技術、環境技術が指し示す未来の生活環境、ライフスタイル、文化様式が一般に公開される。
 各展覧会は、小東京の3大文化施設の日米文化会館、全米日系人博物館、ロサンゼルス現代美術館で開くほか、コンテナ(約20台、8×8×16フィート)を利用したギャラリーに加え、ファッションショー、音楽公演、映画上映などのイベントが企画され、食べ物も販売される。また、仙台の地元紙の河北新報の協力で、東日本大震災の被災者の復興に向けての暮らしぶりが紹介され、支援を訴える。
 披露されるデザイン・技術は、建築、ファッション、ロボット、おもちゃ、漫画、グラフィックデザイン、メディアアート、製品デザイン(自動車や家など)、家具など。さまざまなアーティストのコラボレーションも見もの。世界的に有名なアーティストも参加し、ロサンゼルス、小東京を拠点とする新進気鋭のデザイナーや芸術家、建築家、映画制作者、USCとUCLAの各種デザイン専攻の学生、デザイン専門学校生の作品展示が行われ、未来の都市型生活環境の展示も行う。
 未来をテーマにするイベントのため、コンセプトが同様の鉄腕アトムのキャラクターの使用許可を手塚プロダクションから得た。最優秀作品には「ゴールデン・アストロボーイ賞」が贈られる。
 カジ氏は「日本の伝統文化が息づく歴史的な町、小東京で最新のデザインと技術を紹介することに意義がある」と強調。会場を小東京に決めた理由を「全米で最も日米交流が盛んな町であり、米国での日本文化の発祥地でもあるから。情報発信にふさわしい場である。コミュニティーの立場から見ても小東京の存在感を示すいい機会でもある」と説明した。
 阿部氏は、再開発により発展を遂げる小東京について、ロサンゼルスが都市型で歩行者に焦点を当てたライフスタイルにシフトしている点を指摘し「小東京は地下鉄のハブができたりするなど、ロサンゼルスの重要な町の1つである」と分析。情報発信地としての役割については「文化施設が3カ所あってコラボレーションがしやすい」と話した。
 阿部氏は今回、専門の建築、または日本文化にジャンルを絞ることはなかった。「多くの人種が参加でき、いろんな人にかかわってもらいたいから」と説明。小東京に新風を吹き込むイベントを「新しい町のアイデンティティーを示すことができる上に将来、日本からの企業が小東京をゲートウエイとして進出することもできる」という考えを示し、町の活性化にも一役買うイベントとなる。
 www.ltdesignweek.com
【永田潤、写真も】

会見を行う阿部(左)、カジの両実行委員長

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1 Comment

  1. もっと若手の日本の職人が海外で活躍できればいいのに、、、
    日本建築の知恵すげーエコだし,自然や環境の活かし方、抜群だけどなー

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