MITメディアラボ所長に日本人:IT起業家・伊藤穣一氏

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 マサチューセッツ工科大学(MIT)は25日、コンピューター科学研究の中で世界最高峰と言われる同大学のメディア研究所(通称メディアラボ)第4代所長に、日本人のIT起業家・伊藤穣一氏(44)を任命したと発表した。同ラボの副所長はタンジブル・ビットの研究で知られる石井裕氏。世界有数のコンピューター科学研究機関のトップ2が日本人となる。
 伊藤氏は京都府生まれ。タフツ大でコンピューターサイエンス、シカゴ大で物理学を専攻するも、どちらも中退。学位をもたない起業家が学術研究機関の所長に就任するのは極めて異例と報じられた。
 同氏は1994年に日本における最初のインターネットプロバイダーの設立に携わり、日本のインターネットの普及・伝承の第一人者とされている。
 インターネット管理機関であるIcannや、無料公開型ネット閲覧ソフト「ファイヤーフォックス」の開発元であるモジラ財団、ネット映像を通して人権侵害を告発する非営利団体「ウィットネス」などの理事を歴任。ネット上での著作権保護や活用を促進する非営利団体「クリエイティブ・コモンズ」の最高経営責任者も務め、ベンチャーキャピタルの創業者である。インターネット関連の起業やベンチャー投資を手掛け、最近では簡易ブログとして知られるツイッターにも投資した。
 97年にはタイム誌の「サイバーエリート」の1人に選ばれ、2008年にはビジネスウィーク誌が「ウェブで最も影響力のある25人」に挙げた。
 MITは1861年に創立。マサチューセッツ州ケンブリッジ市にある全米屈指の名門校で、ノーベル賞受賞者を数多く輩出している。
 メディアラボは1985年に計算機科学者のニコラス・ネグロポンテ教授により創設された。コミュニケーションに利用されるデジタル技術の研究が行われており、リスクを恐れず、常に最先端をリードする技術の開拓が行われている。代表的なものに、グーグルの「ストリートビュー」の先駆的作品や、発展途上国向け「100ドルパソコン」の開発などがある。
 MITのラファエル・リーフ総長は、伊藤氏を「テクノロジー、特に教育やビジネス、社会に影響力のあるインターネットの際限ない可能性を理解する、革新的視野をもつ人物」と称賛。「今日のメディアラボをリードする人物として適任である」と述べた。  

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