スペースシャトルが小東京に「帰還」:チャレンジャーの模型の補修完了

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チャレンジャーの模型の補修完了を喜ぶ(左から)ムラコシ、平井、オオムラの各氏。後方の記念像のオニヅカさんは、補修を喜ぶかのようにほほ笑んでいる

  オニヅカ・ストリートのシンボル、スペースシャトル「チャレンジャー」の模型のモニュメントの補修が済み7日、小東京に無事、「帰還」した。同模型は、1986年1月にチャレンジャーに搭乗し打ち上げ直後の爆発事故で殉職した日系3世のエリソン・ショージ・オニヅカ宇宙飛行士(享年39)の記念碑上に90年に設置されたが、老朽化し補修作業のため3月末に取り外された。
 モニュメントは、同飛行士の功績を称えエリソン・オニヅカ記念委員会(アレン・ムラコシ委員長)が設置した。今回の補修は、同模型の制作を手掛けた平井功さん(スケール・モデル社社長)が担当した。

化粧直しを終え、小東京に「帰還」したスペースシャトル・チャレンジャーのモニュメント

 平井さんによると、模型は設置から21年が経過し、風雨にさらされて色あせたばかりか、各パーツの結合部にひびが入るなど損傷が激しく、傷んだ部品が落下する恐れがあった。補修では、部品を交換する個所はなかったが、問題のひびは接着剤の劣化だったことが分かり、今回は良質の接着剤を使った。ペイントは市販されている中で最良のものを選び、内部も補強するなど全体的に耐久性を高めた。
 グラスファイバー製の模型は、実物の10分の1の大きさで、シャトルの全長は約12フィート、燃料タンクとそのロケット部を含めた全体の重さが約2000ポンド。米航空宇宙局(NASA)から提供された情報を元に、形状や色など細部にわたり忠実に再現した。平井さんは「思っていたよりも傷みが、ひどかったので難しい作業だったけど、きっちりと直すことができた。チャレンジャーのラストフライトと同じように美しく蘇った」と胸を張る。
 クレーンで吊るされたチャレンジャーの模型が、元の位置に取り付けられると同時に、見物人から拍手と歓声が起こった。ムラコシ委員長は「シャトルがついに元に戻ってとても興奮している。明日(8日予定)は、(退役する)スペースシャトル『アトランティス』の最終飛行の打ち上げの日なので、偶然だが運命を感じる。この碑とモニュメントは、みんなにオニヅカ飛行士の功績を知らせるために大切に保存しなければならない」と力説した。
 補修費は約7万ドル。委員会が個人や企業、小東京商店街などから寄付を募り捻出したがまだ不足している。会計担当のハーブ・オオムラさんは、補修の募金活動は今後も継続すると話す。オオムラさんは、オニヅカ飛行士が最初のミッションを終え、南カリフォルニアでの講演活動や子ども向けのワークショップに参加した生前を知っていて「控えめで、温厚な性格のとてもいい人だった。シャトルが再びきれいになって、オニヅカさんも喜んでいるだろう」と話した。
 チャレンジャーのモニュメントとオニヅカ飛行士の記念碑は、観光スポットとして有名であるばかりか、日系偉人の足跡を紹介する重要な役割を果たしている。【永田潤、写真も】

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