お盆の送り火

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 8月16日はお盆の最終日、ご先祖さまをお見送りする日です。
 都会ではすっかり廃れてしまったお盆の行事も地方では色濃く残っています。
 お盆は遠くから近くから、親族が集まってお墓参りをすると共に、お互いの近況を知らせあい絆を確かめ合う日です。このような行事が日本の家族・親族・地域の絆をつないできたのですね。
 震災で家を失った人、無残にも墓石がすべて倒れたお墓、原発の立ち退きで地震の後始末もできないお寺や無念のお坊さん…。今年のお盆はさまざまな傷跡を人々に残しました。
 1万5000人を超える死者、4666人の行方不明者…それでもお盆を機に行方不明の家族の供養に踏ん切りをつけ、死亡届を出して前に進むことを決意した人も大勢います。
 人は過去さまざまな災難に遭いながら、それでもやがて立ち上がって前を向いて歩いてきました。多くの苦難にあえいでいる人のことにも思いを馳せながら、送り火を焚く人が多いことでしょう。
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 お盆は降るようなセミの声と共に敗戦の思い出でもあります。
 満州の荒野に、南方の島々に多くの兵士や民間人が倒れました。東京大空襲、関西大空襲、広島の原爆、長崎の原爆、終戦の玉音放送…忘れてはならない記憶です。
 一日も早く皆さまの上に平安が訪れますように!
 また楽しい日々が訪れますように!
 友人、H・I氏の俳句です。
 「空襲に吾を背負いし姉逝きぬ」
 「騒がしき子に送り火のわけ教え」
 合掌!
【若尾龍彦】

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