ミスアジアUSA:佐野友香さんが5位入賞―髙橋さんは地域貢献優秀賞

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努力の甲斐あってトップ5入りした佐野さん(左端)

 米国在住のアジア系女性による美の祭典「ミスアジアUSA」の決勝大会が8月20日夜、レドンドビーチ・パフォーミングアーツセンターで開催された。日系代表として出場した宮城県出身の佐野友香さんが5位入賞を果たし、東京都出身の髙橋アルファさんは地域貢献優秀賞を受賞。なでしこ2人は、震災からの復興を図る母国日本の魅力を伝え、被災地にエールを送った。【永田潤、写真=木村一也】
 米国生まれのアジア系と他のアジア諸国出身の代表計24人が晴れの舞台を踏み、第23代ミスアジアUSAには韓国系代表が栄冠に輝いた。スピーチで自己の知性、気品を表し、各演技や審査ごとに各国の伝統的な民族衣装とイブ

民族衣装で登場し、豪華絢爛なショーを演じる日系代表の佐野さん(左)ら

ニングガウン、水着に着替え、美と優雅さを披露して豪華絢爛なショーを繰り広げた。
 審査は、決勝前日の面接と、ステージでのタレント性、性格、リーダーシップ性などが対象となる。さまざまな国々のバックグラウンドを持つ出場者ばかり。それぞれが培った文化を紹介し、演技やスピーチに生かした。
 ミスアジアUSAは、世界の子どもたちを援助する非営利団体「ワールドビジョン」を支援している。その他、さまざまな社会貢献活動を掲げており、その一環として東日本大震災の寄付金集めのファッションショーを4月に開いた。女王候補者が参加して被災者支援を求め、約9000ドルを集め日本へ送った。
 佐野さんはロサンゼルス・シティカレッジで映画制作を学ぶと同時に女優を志しアクティングスクールにも通っている。髙橋さんは南カリフォルニア大卒業後、女優として活動、ミュージカルを中心にキャリアを積む。2人は学業、本業のかたわらで、本番のステージに向けてのトレーニングを4、5カ月間積んできた。
 ワークショップでは、ウォーキング、スピーチ、舞台での立ち振る舞い、ポーズの取り方、ダンス、テーブルマナーを習得したり、プロのメイキャップアーティストによる化粧の仕方や起業家からのビジネスの成功法などの講習を受け、教養を高め品性を養った。
 厳しいトレーニングにより心身ともに磨かれた佐野さんと髙橋さんは、コンテストが単なる美の競演ではないことを強調。2人は、さまざまなプログラムに参加して多くを学び成長を遂げ「強い女になれた」と口を揃え喜ぶ。

佐野さん
努力実りトップ5入り
「被災者を元気づけられた」

 佐野さんは、被災地の仙台市出身。他の国の人々が日本に差し伸べる支援に感動し「自分も何かしたい」と復興支援活動に励んだ。活動を進めるうちに「自分は日本人なんだな」と実感。日本文化や日本人の心のよさを再認識し、コンテストへ向け「日本を代表している」と自覚が芽生え、意識を高めることができた。

5位入賞を果たしティアラを頭に載せて歩く佐野さん

 本番に向けての準備で、着物・ドレス選び、写真撮影などをこなしてストレスがあったが「勉強だ」と言い聞かせた。着物は伝統美を重んじ「奥ゆかしさ」を残しつつ「モダンなファッショナブル」をテーマに、十二単を身にまとって花々を背中に挿し、ハイヒールで登場。テールの長さが目を引いた深紅のドレスで、難しいターンを舞台中央で鮮やかに決めた。
 母千恵さんが見守る中、ステージでの審査員の質問の受け答えは「ロールモデルは私の母。私が幼い時(7歳)に夫を亡くしたが、女手一つで育ててくれた」「慈善活動は、祖国日本の震災復興を支援することがしたい」と述べ、審査員の心をつかんだ。
 女王候補者を紹介する大会用の写真集に掲載されたポートレートの見栄えで審査されるフォトジェニック賞も獲得。コンテストは、ライバルである他の出場者との協調性が必要だと力説し「チームワークがショーを完成させた」と成功を誇った。
 修業すれば帰国する。演技と並行して監督を務め、テレビ番組などを制作することが目標。今回の経験は、将来に役立つと確信し「映画を通して、日本とアメリカの橋渡しをしたい」と抱負を述べる。
 コンテストを体験し「他の大会での優勝経験者もいる中で、日本人で初というトップ5に入ることができて頑張った甲斐があった。諦めないでやり遂げることを学び、自信がついた」。「(自身の入賞について)どれだけ多くの地元の人が知っているか分からないが、(被災で)苦しい思いをしている人を元気づけられたことがうれしい」。内気だったというが「行動派に変えてくれたのが、ミスアジアUSA。感謝したい」

髙橋さん
「日本を見てほしい」
桜と鶴を駆使し表現

 髙橋さんは「LA着物クラブ」のミス着物を務め、着物の普及のためにさまざまな紹介や慈善イベントに参加する。同クラブからの勧めでコンテストに応募した。多忙な女優業の合い間を縫って、ミスアジアUSAのチャリティー行事にも積極参加。これらの奉仕活動が評価され、地域貢献優秀賞が与えられた。「いろんなチャリティーイベントにかかわったおかげで、能動的になることができた。日本の震災復興も支援できたことがうれしい」

桜と鶴で日本を表現する髙橋さん

 晴れ舞台では、自身よりも「国を見てほしい」と、日本を前面に押し出す演出とした。桜と鶴を駆使して日本を表現。桜の花柄の着物に身を包み、大小無数の折り鶴を着物、結った髪、桜の木の枝に散りばめた。折り鶴には、震災復興の願いが込められており、手伝ってくれた友人などサポーターと祈りながら折り続けた。
 本番1週間前のウォーキングの練習で足首を挫き、じん帯を伸ばしてしまった。負傷した左足には注射を打ちサポーターを付け、痛みを押してのステージを強いられた。だが、笑顔を振りまき、女優魂を見せつけた。「ステージはとても楽しむことができた。鶴を見せることで、自分よりも日本を見せることができてよかった」
 面接では、「コンテストは自分のためだけでなく、愛する私の国に捧げたい。日本は私の一部であり、私は日本の一部である。私は、日本の美と力を代表してここにいる」と、愛国心を率直に表現した。
 舞台衣装は、費用を掛けて凝れば切りがないという。そのため、外注をせずに経済面の支出を極力を押さえた。友人とアイデアを出し合い、「手作り」衣装を完成させた。衣装を作る中で、創造力を持てるようになったことがうれしい。
 復興支援活動など、これまでは助けることに尽くしてきた。「助けられる」ことにためらいを持っていたが、今回友人に助けられ「愛情と友情をいっぱい受けて、『ありがたさ』を学んだ。人に助けられることを許せるようになった」と、考えが変わったことを大きな収穫とする。「ステージでの演技力も上げることができた」と成長を誇り、「仕事に生かしたい」。

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