政局でなく政治を

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 菅首相がついに退陣し、日本の政治にも変化の局面が訪れようとしている。衆議院多数である民主党の野田新代表に対し、首班指名がおこなわれ、新政権の誕生だ。
 民主党は2年前に歴史的な政権交代をはたし、私は党のマニフェストに掲げられた各種改革に期待を寄せたのだったが、結果は裏切られた思いが大半だった。日本の政治は国家・国民のためというより、政治家の権力争いに終始しているとしか私には映っていない。そのうえ、これまでの政権の場当たり的、無為無策は東日本大災害、福島原発事故に対する対応の不手際を招き、政治に対する国民の失望感を増大させた。
 国際社会での日本の地位も悪化する一方だ。政治の貧困といわれてもやむをえない現状といえよう。この国は衰退の危機だといっても過言でないかもしれぬ。
 さて今回の政変も、どれだけ本当の意味で政策論争をした結果だったのだろうか。先日の民主党代表選挙では、多数派工作のため、政策論争は置き去りになっていた。これまで何度か続いた首班指名同様、どちらかというと国民不在の党内かけひきや多数派工作に終始した主導権争いの結果としか私には思えない。政治の責任が厳しく問われているいまこそ、国家・国民のため迅速な政策決定、震災被災地の復興、暮らしの再建をはじめ、本当の政治を進める政策本位の内閣になってほしいものだ。
 トップの首をすげ替えるだけではなんの意味もない。だれが首相の座を射止めたかという政局ではなく、大災害後の非常時をどう収束させ新生日本をつくりあげるか、未来に安心と希望の持てる政策を示し、それを本当に実行する政治、そしてその政策を実行できるリーダーシップが求められているはずだ。これが今の日本の政治に与えられた課題であり、新政権は自覚と覚悟を持ってその任を果たしていただきたく願うばかりだ。
 政治の責任は最終的に有権者である私たちひとりひとりの責任だ。私たちも今回の日本の政変に関心を持ってしっかり見守り、首班指名選挙に直接かかわらずとも、次の選挙で投票権を行使し、意思表示をすることにしよう。【河合将介】

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