武蔵大学3年、伊東千里さん:二世週祭でコミュニティーの温かさ学ぶ

0

二世週祭終了後、2011年度二世週祭女王とコート、マーク・ナカガワ実行委員長と写真に納まる伊東千里さん(左から5人目)


 17日付の「ぴーぷる」で紹介した武蔵大学3年の伊東千里さん。時代の変化に屈することなく、力強く継続されている全米日系社会最大の祭り「二世週祭」を研究するため、日本からボランティアにやってきた。この2週間に彼女が肌で感じた二世週祭、日系社会、日系アメリカ人とは一体どんなものだったのか。伊東さんに語ってもらった。

 今年の1月から二世週祭実行委員長のマーク・ナカガワさんと連絡を取り、日本の武蔵大学から、研究テーマを設け審査を経て奨学金を頂き、二世週祭のボランティアとして8月上旬、ロサンゼルスに来ました。研究のテーマは、「二世週祭はなぜ長い月日を経ても存続し、どのように変化しているのか。アメリカ人である彼らのどこに『日本』という文化が残っているのか」—。それを自分の目で確かめ、結果を得ることがこの研修の目的でした。

一緒にボランティアをしたアシュリー・アリカワさん(左)と海部真世さん(中央)


 二世週祭を通して一番印象に残っているのは、やはり現地の学生と一緒にしたボランティアです。8月6日にロサンゼルスに到着し、2日後にマークさんとお会いすることができました。
 実際のところ、ボランティアと言ってもどんな仕事があるのか到着するまで分からず、当初はお世話になっているホストファミリーが手伝っている「ねぶた」に参加する予定でした。しかし、その日に二世週祭の事務所を紹介していただき、ねぶたに加え、現地の学生たちと一緒にボランティアもすることになりました。
 ですが私自身、英語力に自信がなくコミュニケーションを図れるか、輪に入れるか不安で、一度だけ弱気になってしまった時がありました。「英語が聞き取れず、話すことが出来ず、どこに行けばいいのか分からない」と言うと、私の周りの学生たちは、「何を言っているんだ、ここにいっぱい仲間がいる」と温かい言葉をかけてくれました。私が逃げようとしていただけで、彼らはいつでも手を広げて待っていてくれました。
 テーマの1つであった、「なぜ二世週祭が長い月日を経ても存続しているのか」に対し、1つの答えが出てきました。それは、私が実際に体験したコミュニティーの温かさです。マークさんをはじめ、オフィスのジョイスさんとグレッグさん、また一緒にボランティアをした現地の学生たち、ねぶたを共に盛り上げた皆さん、ホストファミリー、小東京の皆さん。ここに書ききれないほど、たくさんの方に私の名前と顔を覚えていただき、会うたびに「困ったことがあったらいつでも頼ってくれ」と声をかけていただけました。
 以前、羅府新報のインタビューを受けた際、「コミュニティーの絆、人と人とのつながりの強さに感動した」と答えましたが、まさにこれこそが、二世週祭が継続している大きな要因の1つだと思いました。二世週祭に関しても、ねぶたに関しても全く知識のなかった私を、快く受け入れて下さり、こうして貴重な体験をさせていただいた今、みなさんの心の広さに感謝してもしきれません。
 
日系人に「日本」の血筋
世代変わるも
「新」受け入れ続く二世週祭

 

パレードにハネトとして参加した伊東さん


 現地の学生が言った「これからの二世週祭は、若者の時代になってくる」。この言葉通り、これからは若者の時代になり、日系人以外の人たちもリードしていく祭になると思います。ねぶたのパレードの際、地元の小学校が参加し、1校は非日系人の子供たちで、1年間も練習を積み重ねてきたと聞き驚きました。また閉会式の音頭の時、私も今まで一緒に活動してきた学生たちと参加したのですが、その他にも子供から大人まで多くの方が参加していました。世代は変わっても、今あるものを受け継ぎ、新しいものを少しずつ取り入れてきたから今もこうして子供から大人まで参加することの出来る大きなイベントの一つになったのだと思いました。
 友達と過ごしているうちに、彼ら日系アメリカ人は、自分たちの両親や祖父母をとても尊敬し誇りに思っていることが分かりました。今年のグランドパレードでは多くの二世の人たちが登場し、それを盛大に盛り上げることが出来たのは、日系アメリカ人の中に「日本」という血筋が通っているということの証ではないかと思いました。
 二世週祭が終わり、「来年も来てほしい」と声をいただきました。その言葉がどんなに嬉しかったか表現できません。人見知りな性格上、親しくなるまで時間がかかる私を、たった2週間という短い間で成長させてくれた二世週祭。私がロサンゼルスに来て一度もホームシックにならなかったように、小東京の二世週祭は、アメリカ人でも、日系アメリカ人でも、私でも、誰もが安心できる大切なコミュニティーの一つだとあらためて実感できました。来年の二世週祭も、「二世ウィークファミリー」の一人として参加し、今年出会った人たちに会いたいです。

Share.

Leave A Reply