演劇団「ロストキッズ」初のLA公演、無事千秋楽:戦国武将の生涯と武術を披露

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公演終了後に出演者全員が集まり記念撮影

 日本で時代劇中心の舞台を展開する演劇グループ「ロストキッズ」が、初めての海外公演となる「風」を7月29日から8月7日まで、小東京のデビッド・ヘンリー・ワン・シアターで開催した。日本の歴史に興味を持つ子どもやアメリカ人観客が訪れるなか、戦国の世に生きた名将の生涯を勇ましい武術を織り交ぜて披露し、10日間にわたる公演は7日に千秋楽を迎えた。
 武田信玄と上杉謙信が北信濃の支配権をめぐり戦いを繰り広げた「川中島」、織田信長が家臣明智光秀の謀反により失脚、自刀した下克上物語「本能寺」、赤穂浪士による吉良邸討ち入りを描いた「忠臣蔵」、河竹黙阿弥作の歌舞伎「弁天小僧」の4演目で構成され、これらすべてがLA公演のために書き下ろしたものだという。
 鎧かぶとに身を包んだ戦国武将の緊張感みなぎる立ち回りは観客を圧倒し、「魚焼いても家焼くな」という火の用心のくだりでは「パイを焼いても家焼くな」と英語を交えて日本のジョークを披露するなど、時にユーモア溢れる演出も垣間見られ、客席からは笑いが起こった。
 親子で来場していたトーレンス在住のロエラ・リサさんと母ロエラ・みかさんは「普段立ち回りなどを見れる機会がないので見にきてよかった」と語り、観劇を楽しんだ様子。
 40年前、「仮面ライダー」に出演し仮面ライダー2号として「変身ポーズ」で一斉をふうびし現在も舞台を中心に俳優として活動を続ける佐々木剛さんもメンバーのひとり。「川中島」で威厳に満ちた武田信玄を貫禄みなぎる演技で演じきった。ロストキッズには10年ほど前から所属。3年前から構想を練っていた舞台がやっとロサンゼルスで実現したことの喜びを噛み締めていた。
 脚本、殺陣も担当する演出家の中島智之さんは、「4作品をみてどれかひとつでもLAの観客の心を打つものがあったらうれしい」と語る。
 「小さい頃からチャンバラごっこが大好きで、見よう見まねで取得し今に至っている」という。最近では中国拳法なども加わり、純粋な日本のチャンバラを見る機会が少なくなってきていることを嘆き、「時代劇を残していきたい」という情熱が根底にある。「若い人が時代劇に興味をもち、さらに時代劇をする人が増えたらうれしい」。活動を続ける理由をそう語った。【吉田純子、写真も】

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