伊原総領事送別会:「ありがとう、総領事」―後任は新美潤氏が着任へ

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「故郷」を合唱する伊原総領事夫妻。左端は半田俊夫・南加日系会頭

 帰任辞令を受け北米局長に就任予定の伊原純一・在ロサンゼルス日本国総領事の送別会が1日夜、モンテベロのクワイエットキャノンで行われた。日系諸団体の代表ら有志約390人が集い、名残を惜しみながら「ありがとう」と感謝の言葉を掛け、和やかな雰囲気の中、「最後の晩餐」を楽しんだ。

感謝の言葉を並べる伊原純一総領事

3年4カ月の任務を果たした総領事。日米両国の友好関係を構築する米系、日系の諸団体の行事に積極的に参加した。社会からは「われわれの一員となって頑張ってくれた」と称賛されている。送別会の参加者は、各テーブルにあいさつ回りをする総領事夫妻と記念撮影に納まるなどし仲間を送り出した。
 送別会を企画した諸団体を代表し、半田俊夫・南加日系商工会議所会頭があいさつに立った。「親しみやすく、楽しい付き合いができた。精力的にわれわれのコミュニティーをサポートし、日米親善のためにすばらしい仕事をしてくれた。歴代の中で最も立派で優れた総領事の1人である」と、最大級の賛辞を贈った。
 前途を祝しながら「帰任で寂しくなるが、総領事夫妻が社会に尽くしてくれたことを忘れない。『さよなら』の代わりに『ありがとう』と言いたい」と、惜別の情を込めた。日系社会全体の声を代弁するかのように「近い将来、駐米大使として戻ってきてほしい」と力を込めると、会場から歓声が沸き起こった。
 総領事が謝辞を述べ、昇進とされる北米局長だが、新内閣の発足による方針転換の可能性があるあため就任は「私には分からない」とし慎重な姿勢を見せた。   
 後任として着任(来月初旬予定)する新美潤氏(官房審議官兼アジア大洋州局審議官兼南部アジア部審議官)を紹介。新美氏とその後に就任する将来の総領事に「ロサンゼルスは、日本の外交官にとって海外赴任地で最高の場であると言うつもりである」と述べ、大きな拍手を浴びた。その理由は、温暖な気候、人々の温かいもてなし、楽しい仕事ができて人生を楽しめることができるから」と説明。

真規子夫人とともに米国人の夫妻と談笑する総領事(左端)

「妻とともにいい人に囲まれて、良くしてもらったので、再帰国の日本の生活への適応は難しくなるだろう。ハンコックパークの公邸に比べ東京の新居は3分の1の大きさになる」と冗談交じりに嘆き、笑いを誘った。
 日米関係を考える上で当地の任務で学んだことは「友情とふれ合いを持って多くの米国人と日本人が何十年も掛けて築き上げるもの」と説明し、「政府間の関係も重要だが、氷山の一角に過ぎない」と表現。両国の民間交流について「強固な最良の関係の源である多くの友情が、日本人とアメリカ人によって作られている」と重要性を説いた。草の根交流のさらなる発展を願いながら参加者に向け「揺るぎない両国の関係を築いてくれることを信じている」と期待を寄せた。「帰国してもみなさんへの信頼は変わらない。助けが必要なら戻って来る。われわれの関係が永遠に続くことを願いたい」と、締めくくった。
 花束とプレゼントを贈られた総領事。最後は、参加者との「故郷」の大合唱でフィナーレとなった。8日、真規子夫人とともに帰国の途に着く。最後の仕事は帰国前夜に開かれる東日本大震災の復興支援者に対する「感謝の集い」(小東京・ノグチ広場、午後6時半)となる。感謝の集いは、誰でも無料で参加でき一般市民が、震災復興支援者と総領事に感謝の意を伝える最後のチャンスとなる。【永田潤、写真も】

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