加州の住宅、債務不履行が大幅増:8月調査、差し押さえ7万8880軒

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 米経済の長引く景気後退により、住宅の差し押さえ物件数が増加。調査会社リアルティトラック(カリフォルニア州)が15日公表した8月の調査結果によると、差し押さえ手続きの第一段階となる債務不履行通知を初めて受けた住宅軒数は7万8880軒で、前月比33%の大幅増となった。これは過去9カ月間で最大の軒数であるとともに、2007年8月以来最大の前月比増加幅となった。
 前年同月比では18%減、月間でのピークだった09年4月の14万2064軒と比べると44%と大幅に減少しているが、同社のサカシオ最高経営責任者は「(住宅ローンの)貸し手が手続き上の不備などによって遅れている差し押さえを、一気に進めようとしている兆候の可能性がある」と指摘している。
 今年8月の債務不履行通知、住宅ローン会社による物件接収など一連の差し押さえ手続き全体は22万8098件、前月比で7%増、前年同月比では約33%減だった。初めて債務不履行通知を受けた住宅軒数が、前月と比べて大幅に増えた州はカリフォルニア(55%増)、インディアナ(46%増)、ニュージャージー(42%増)などだった。カリフォルニア州はネバダ州に次いで全米で2番目に差し押さえ物件数が多い。
 一方で住宅価格の低下も顕著で、ロサンゼルス全体で住宅価値は08年から800億ドル近くも低下。債務不履行住宅の価値は平均22%も減少し、さらにその周辺住宅の価値も差し押さえ物件につられて低下、8分の1マイル圏内の住宅価値は0・9%減少しているという。
 また、低所得コミュニティーとカリフォルニア州民の再投資を支援する2つのNPO団体がまとめた最新の調査結果報告書によると、差し押さえ物件数の増加に伴い、ロサンゼルス市では固定資産税からの歳入が大幅に減少し、反対に無人となった差し押さえ物件の見回りや維持費として膨大な経費が使われていることが明らかになった。
 08年以来およそ120億ドルが債務不履行住宅のために費やされ、主に市が行う廃棄物の処理や、警察や消防のセキュリティー面の費用に充てられているという。これは差し押さえ物件1軒あたり1万9229ドルのメンテナンス費がかかっている計算になる。
 一方、カリフォルニア州雇用開発局(EDD)が16日に発表した雇用統計によると、加州の8月の失業率は12・1%であることが分かった。同州では今年3月から11%台を維持していたが7月に入り再び12%台になり、8月も引き続き上昇傾向がみられた。前年同月は12・4%だった。カリフォルニア州はネバタ州の13・4%に次いで、全米で2番目に高い失業率を記録しており、債務不履行住宅件数の増加に連動している。州全体の8月の失業者数は前月から8000人増の2175万人となった。
 ロサンゼルス郡では12・5%と、前月の12・3%より0・2ポイント上昇。前年同月は12・8%だった。同郡の非農業部門就労者数は424万人。また同郡の8月の失業者数は60万4000人で、就労者数は485万人。もっとも雇用の減少が著しかったのは政府部門で、6700人が失業した。
オレンジ郡の8月の失業率は9・0%と前月の9・3%から0・3ポイント下がった。

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