南加詩吟連盟:二世週祭吟詠大会を開催、流派を超え詩吟の世界を学ぶ

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「静御前」を吟じた(左から)内田国章さん、四方錦讃さん、土斐崎錦和さん

 南カリフォルニア詩吟連盟(森作国雄理事長)主催の二世週祭吟詠大会が8月28日、モンテベロ市のクワイエットキャノンで開催された。連盟に加盟する「尚道会」「国誠会」「国風会」「錦声会」「錦友会」「菁吟会」「国総会」の7流派からおよそ200人の吟士が集い、日ごろの練習の成果を発揮。互いの吟詠に聞き入り、流派を超えて詩吟の世界をあらためて学ぶ大会となった。

奥の細道の「平泉」を吟じた森作国雄理事長(中央)、中川国修さん(右)、大渕国英さん

 今年のプログラムは、第一部が会員吟詠と構成吟「日本外史」、第二部も引き続き会員吟詠が行われた。森作理事長は、江戸時代後期を代表する漢学者・頼山陽が書いた「日本外史」を構成吟に選んだ理由を、「源平の争いから徳川幕府に至るまでの武家の栄枯盛衰を通して、日本の歴史をあらためて学ぶ機会にしたかった」と語る。
 若い人にも詩吟を知ってもらいたいとの思いから、同大会の構成吟では初の試みとなる歌謡や俳句を取り入れ、詩吟の世界に親しみをもたせるための工夫を凝らした。「伴奏とのハーモニーや、他の日本の伝統芸能とのコラボレーションなどを通して、各派の伝統を重んじつつ、新しい流れも学び合う大会にしたい」と述べ、「日本の伝統文化である詩吟が米国で発展し今に引き継がれている。今後は若い世代にも広めていくことが大きな課題である」と継承の必要性を説いた。
 吟士らは当時の情景を思い浮かべるかのごとくひとつひとつのフレーズを吟じていく。各流派の代表吟士が壮大な歴史の流れを吟じている間、みな真剣に聞き入り、吟友の舞台に見入っていた。

代表吟士の吟詠に聞き入る二世週祭コートのメリサ・アユミ・ニシムラさん(左)とミチ・リネ・ルウさん

 二世週祭新女王エリカ・マリコ・オルセンさんとコートたちも会場を訪れ大会に華を添えた。オルセン新女王は、映画などで日本の伝統文化を何度も目にしてきたが、こうして直に詩吟を聞いたのは初めて。「実際に近くで詩吟の世界に触れられていい勉強になった」と感想を述べ、構成吟が吟じられている間も静かに耳を傾けていた。
 ミス・トモダチのケイ・エイ・ヤマグチさんは「これから日本語をもっと勉強して詩吟を理解できるようになりたい」と語り、会場を沸かした。
 コートたちも「詩吟を見るのも聞くのも初めてだったが、情景を思い起こさせるように力強く吟じているのが印象的だった」と振り返り、若い世代であるコートたちの心にも詩吟の奥深さは響き、日本の歴史をさらに知る機会にもなったようだった。【吉田純子】

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