新政権に日本の復活を望む

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 国民の期待を受けて実現した政権交代以来、大きく揺れ動いた政権は東日本大地震、未曾有の大津波、原発事故に襲われ国難といえる非常事態に見舞われた。こういった時こそ政府や野党の政治家のあり方が問われるのだが、不幸なことに官僚や組織を有効に生かす実効のある政治家は出なかった。むしろ動けば動くほど混乱に輪をかけた感があったのは誠に残念としかいいようがない。
 その間に我慢強いと称えられた被災者たちは疲弊し、復興は遅々として進まない。その間隙をついて中国や北朝鮮、韓国などの外交面での攻勢が目立つ。唯一の救いは各地方自治体が「自分たちの町は自分たちで助け合って守る」という意思を持って連携を強めたことだろう。また阪神大震災やその後の天災で、日本にも本当に実効のあるボランティア活動が根付いたようだ。これらの動きが真のコミュニティ社会を日本に築き上げてゆくきっかけとなってくれることを切に願う。
 さて、「この3法案を通さなければ俺はやめない」と混乱を残した菅首相のあとを受け、どじょうを自認する野田佳彦新首相が誕生した。派閥や怨念の政治を一掃し、真の国益を目指して明確なビジョンを示し、この疲弊した経済や外交を建て直し、国の財政を改善に向けられるのか? 閣僚の言葉尻を捕らえて揚げ足取りと点数稼ぎの野党にも国民の信託は寄せられまい。こんな時こそ新首相を見守るだけでなく、国民が世論を起こしサポートせねば明日の日本はない。
 日本は過去何千年とさまざまな外国文化を取り入れながらも独自の文化に昇華してきた。幕末に日本を訪れた外国人の多くが、「この国の人たちは貧しいがみんな幸せそうだ」と感じたことが記されている。帝国主義、共産主義、新自由主義と過去さまざまな体制が世界を動かしてきた。しかし利益万能の新自由主義も行き詰まり世界は混乱に陥っているようだ。かつて日本人が持っていた文化・道徳・行動規範や価値観がやがて世界に貢献する日が来るかもしれない。復興と共に私たちの生活や生き方も見直す時かも知れない。【若尾龍彦】

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