榧本流:錦龍会が秋季吟詠大会、後藤前会長が「叡師」に昇格

0

植野宗範から「叡師」の称号を授与された後藤前会長(中央)。左端は新沢会長


水野豊州の「吟魂」を吟じる秦湧叡さん


 榧本流米国錦龍吟詠会(新沢鹿龍会長、5支部、会員約50人)は25日、恒例の「秋季吟詠大会」を西羅府仏教会で催した。会員は、日ごろの練習の成果を発揮するとともに、来賓として招待された国誠会の吟士による吟詠にも真剣に耳を傾け、流派を超えた交流を深めた。
 森川洸龍さんの司会の下、開会した大会であいさつに立った新沢会長は、日々吟道精神を鍛え練習に励む会員をねぎらうとともに、「われわれは詩吟を通じ、自然と人間や社会との調和を学んでいる」と語りかけ、詩吟が日々の生活に深くかかわっていることを強調した。
 また植野宗龍宗師範は、「吟詠大会を『毎年のこと』と思わず、師範に負けないよう常に向上心を持って吟に立ち向かっていく姿勢を」と会員に言葉を贈り、吟に厳しかった初代宗家榧本錦龍師を彷彿させた。
 来賓として招待された国誠会からは6人が参加。代表して摺木国正会長があいさつに立ち、昨年3月に錦龍会から正式に南加詩吟連盟への加盟を希望する手紙を受け取ったことに触れ、「今年は残念ながら実現できなかったが、来年こそは錦龍会が加盟できるよう国誠会として全力でバックアップしていきたい」と述べ、吟友同士流派を超えたさらなる交流を呼びかけた。
 田村穂龍さんの先導で会詩斉唱後始まった大会では、会員吟詠の1部に続き、来賓吟詠の2部、指導者吟詠の3部へと続いた。
 またこの日、植野宗龍宗師範から「叡師」昇格者1人が発表され、前会長の後藤譲叡さんがステージ上で免状を手渡された。会長退任後は従来顧問になるのが会の流れだったが、「少しでも長く活躍を」とのことから、錦龍会では吟士が米寿を迎えるまでは「叡師」として現役で吟道に励んでほしいと同称号を授与している。
 カラオケや民謡の普及により、後継者不足が顕著となっている詩吟界。就任2年目の新沢会長は、「一見難しそうにも見えるが、一度始めてみると奥が深いので楽しめると思う。詩を通じて歴史が学べるだけでなく、腹式呼吸をすることから健康にもいい」と話し、「錦龍会は小規模ながら和気あいあいと詩吟の素晴らしさを会員同士で共有している」と同会の特徴を述べ、「一度見学だけでも足を運んでもらいたい」と一般参加を呼びかけた。【中村良子、写真も】

Share.

Leave A Reply