君野倫子・着物ショー、和とアメリカンビンテージが融合:ムード漂う大正ロマン、レトロとモダン日米を結ぶ

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君野倫子さん(前列中央)と参加モデルたち

 着物を中心に伝統工芸、和雑貨、歌舞伎などをテーマに執筆活動を行う文筆家兼着物スタイリストの君野倫子さんが4日、カルバーシティーの「Royal Tカフェ」で、大正から昭和初期にかけての着物とアメリカンビンテージの融合をテーマに「Kimono Girl Retro Pop×American Vintage」と題した着物ショーを開催した。日本人だけにとどまらずアメリカ人の観客の姿も多く見られ、およそ200人がレトロとモダンが繰り出す世界に引き込まれ、着物ファッションが過去と現代、日本とアメリカを結んだ。

帯にアメリカンビンテージのレースを掛け、華やかさをプラス

 色鮮やかな着物に身を包んだアメリカ人モデルが昭和の名曲、江利チエミの「うちにおいでよ」を歌いながら登場しショーはスタート。ランナウェイ後方のスクリーンには中原淳一が創刊した少女雑誌「ソレイユ」の挿絵や、サイレント映画の名優バスター・キートンの映像が映し出されるなど、大正ロマンのムード漂う演出に観客はすぐに当時の世界にタイムスリップした。
 大正時代に入り日本に西洋文化がもたらされると、女性たちは西洋のファッションを柔軟に取り入れた。大正、昭和初期の襦袢の柄や、羽織の裏地に西洋の柄が多く取り入れられているのはこのためである。街はおしゃれを楽しむ女性たちで溢れ、当時の銀座は「銀ぶら」(「銀座の街をぶらぶら歩く」の略)する「モガ」(「モダンガール」の略)が闊歩し、こうした時代背景を元にショーは展開し、着物の歴史にも触れる内容となった。
 洋装と和装のモガや袴姿のハイカラさん、色鮮やかな晴れ着など15着が披露され、よく見ると帯にはアメリカのビンテージレース、帯止めにはアメリカンビンテージのブローチが使われていたりと、日本の伝統的な柄の振り袖の中にも西洋の要素が取り入れられた。日米の要素がおりまざったスタイルは、新しい文化が入ってきた当時の高揚感と重なり、ファッションが華やかになった時代を彷彿とさせる。

アメリカンビンテージのブローチを帯留めに使用し、色使いでクリスマスらしさを演出

 着物の色柄の素晴らしさを多くの人に見てもらう機会を作りたいとの思いがショー開催のきっかけとなり、ショーの最中は終始「可愛い」と叫ぶ観客の声が響いた。
 日本のポップカルチャーが大好きというアメリカ人のジャクリーン・ロサトさんは、ショーを見終え「とても可愛かった。伝統的な日本の着物とアメリカのビンテージのバランスが良くとれていて、自分も着てみたいと思った」と語り楽しんだ様子。
 最後スタンディングオベーションで迎えられた君野さんは、「たくさんの人が着物を見に来てくれてうれしい」と喜びを表現。今後さらにロサンゼルスでも着物に親しんでくれる人が増えることを願った。【吉田純子、写真も】

華やかな着物に身を包みランナウェイを歩くモデルたち

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