茶所・鹿児島から視察団:ロサンゼルスで市場調査―米国進出への第一歩

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羅府新報社に立ち寄った訪米視察団のメンバーら

 静岡に次ぎ全国第2位の生産量を誇る茶所、鹿児島のおいしいお茶の本格的な米国販売を目指し、鹿児島県茶業会議所に所属する業者7社、9人からなる視察団(永峯更一団長)が先月末、ロサンゼルスを訪問した。7日間の市場調査を行い情報収集、米国進出へ向けての第一歩を踏み出した。
 お茶の名産地といえば静岡を思い浮かべ、鹿児島が静岡に次ぐ生産県であることは地元でもあまり知られていないという。そのため質の高い「かごしま茶」をブランド化し、知名度を上げるキャンペーンを全国的に展開。かごしま茶は、南九州市をはじめとする広大な茶畑と温暖な気候に恵まれ、生産量を年々増やしており、静岡に迫る勢いを見せ近い将来、全国一になることが確実視されている。
 生産量を伸ばし続けるかごしま茶とは裏腹に、少子化による人口減などの理由でお茶全体の全国消費は落ちてきている。そのため、米国進出は将来に備えての販路拡大の意味合いもある。
 視察団一行は、南加鹿児島県人会の案内で地元の和食店やスーパーマーケット、日本食卸問屋、JETEROなどを回り精力的に視察をこなした。すし店などで出されたお茶を試飲し店主に意見を求めたり、マーケットの売り場での実演販売を見学し、可能性を探った。
 視察に参加した業者の最終目標は、お茶本来のおいしさを味わってもらうために「急須と湯のみで家庭で飲んでもらいたい」と希望する。だが、現実には緑茶独特の渋みやさわやかな香りが分かる米国人は少ないことを今回の調査で知ったという。
 お茶売り場の店員などからは、ジャスミンやミントなど風味付けが主流と聞かされ、参加者からは消費者の好みに合わせ、本来のお茶とフレーバーのお茶の両方を売る「『二面作戦』も考えられる」などの意見が多く聞かれた。また、地元の販売業者からは、日本食・健康ブームに乗じて「レストランから売り込めばいい」や「日本食の見本市での出展は市場開拓への近道」などのアドバイスをもらい、手応えを掴んだ様子だった。
 同茶業会議所は、国内で小学生などを対象にした「お茶の入れ方教室」を開いているという。「米国でも日本の『お茶文化』を普及させたい」と、意気込む訪米視察団。永峯団長は視察について「いろんな人と会って情報交換をし、まとめ切れないほどの収穫を得た」と喜び、「貴重な情報を地元に持って帰って話し合い、業者がまとまってアメリカに売り込みたい」と述べ、業界を挙げてプロジェクトをスタートさせ米市場に参入する考えを示した。【永田潤、写真も】

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