辰年が明けて

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 実物を見たこともないのに、こうした方が龍らしいとか、この折り方のほうが龍に見えると言うのもおかしな話、と思いながら今年の干支の辰を折って迎えた2012年。
 暑いくらいのお正月、リトル東京も賑わった。お正月行事の参加者は年々増えているのではないだろうかという印象を持つ。リトル東京のインフォメーションセンターでもある交番を訪ねてきた人も、お正月イベントの情報をほしがった。しかも、日本人日系人ではなく、他人種というのが面白いと思った。日本文化に興味を持つアメリカ人がどこからか聞いてくるのだろう。
 新年を祝ってすぐに自分の誕生日を迎える。忙しくもあるが、新年を無事に迎え、そして、さらに無事に一つ齢を重ねられるめでたさをありがたく思う。
 同級生からの賀状に、今年定年退職を迎えますというのが混じっていた。ああ、ほとんどの人が今年還暦を迎えるのかとうらやましくなる。だんだん体の声が分かるようになるのもいい。
 自称、世界一忙しい主婦を気取っている身としては、その声に素直に従えないこともある。致し方ないがとおらなくなってきていることも自覚している。がんばろうとも、無理はすまいとも思わない。なるようにしかならない。何が向かってくるか、楽しみにするのみ。
 今年はどんな年になるのか。昇り竜の勢いにあやかった年になるか、周りにいる辰年生まれの人たちは、自分の干支に確信を持っているような気配を感じる。この雰囲気は、いい方向に転じるような、そしてその波に乗ってみようかという気分にさせる。何事も気持ちが肝心。気持ちを押し上げると、意欲が出て、そこから物事が始まる。昨年のマイナスがゼロになるように、と思う。
 毎年、特段の願いも期待もなしに明けて、暮れには数え切れないほど盛りだくさんだったと振り返る。佳きことだけではないが、不幸ごとも悪いことや悲しいことだけでなく、新たな出会いや気持ちを暖めてくれる出来事も運んでくる。それを享受できる場に今年もいさせてもらえるのかどうか。皆さまにとって好いことがある年になりますように。【大石克子】

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