真夏の熱い戦い

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 10日に行われる大リーグのオールスター戦に出場する最後の1人を決める追加ファン投票で、気を揉んだ人が多かったことだろう。ア・リーグの途中経過発表でリードしたダルビッシュが逃げ切り、晴れてメンバーに選ばれた。常連だったイチローの連続出場は10年で途切れ、昨年は日本人選手の姿はなかっただけに、日本人ファンにとって待望した吉報となった。
 ダルは快投を見せても、おごらず、控えめな発言をする性格のいい選手。選出前には「ふさわしくない」と謙そんし、投手としての最高の栄誉である先発登板には「身のほど知らず。回りの選手に申し訳ない」と、淡々と話していた。
 だが今回は一転、笑みを浮かべた。ファンからの支持を集めての出場だけに「投票してくれた方に感謝したい。みんなに喜んでもらえるパフォーマンスをしたい」と、高いプロ意識を持った、ファンを大切にするダルならではの思いやりのあるコメントを聞いてうれしく思った。
 英雄の檜舞台での活躍に期待は高まるが、懸念することがある。2007年に今回のダルと同じ最後の1枠で選出された岡島秀樹は、ブルペンで調整し出番を待ったが、登板機会はなかったのだ。ダルはここまで10勝、117奪三振という球宴での登板に申し分のない好成績を挙げている。さらに、前半戦最後の登板を1日に終え、間隔が空くため、投げる可能性は高いがちょっと心配。マウンドに上がれば、ただ打たれないことを祈るだけである。
 日本では、あすから大相撲名古屋場所が初日を迎える。2場所連続で優勝を逸し、一人横綱を守る白鵬は調子を上げられないままらしい。逆に群雄割拠の混沌とした賜杯争いは、ハラハラさせてくれおもしろい。
 今月27日からは、いよいよロンドン五輪が開幕する。選手は華やかなオープニングセレモニーで束の間のひとときを過ごすが、すぐさま戦闘モードに気持ちを切り替える。4年に1度の真夏の祭典は、世界の何十億人という人々が注目する。熱戦に次ぐ熱戦を繰り広げ、多くの五輪記録や世界記録が生まれ、盛り上がることだろう。
 各国、各種目での真夏の熱い戦いが楽しみだ。【永田 潤】

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