米国JET記念青少年招聘事業:高校生32人、被災地へ

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壮行レセプションに集まった同プログラム参加者と送り出す関係者ら

 東日本大震災で犠牲となった英語指導助手2人の遺志を継ぎ、日本語と日本文化への理解を深めることを目的とした「米国JET記念青少年招聘事業」で訪日する高校生32人の壮行レセプションが9日、在ロサンゼルス日本総領事公邸で行われた。参加者は将来、日米の懸け橋として活躍する目標を胸に日本へと旅立った。

「常に笑顔で楽しんで」とエールを贈ったアンダーソンさんの父アンディさん

 同事業は、日本政府の外国青年招致事業「JETプログラム」参加中に震災で亡くなったバージニア州出身のテイラー・アンダーソンさん(当時24歳)と、アラスカ州出身のモンゴメリー・ディクソンさん(当時26歳)の功績をたたえ、外務省の協力のもと、国際交流基金が米国高校生の日本語学習のモチベーション向上を目指し昨年度から実施している。
 壮行レセプションにはアンダーソンさんの両親と、ディクソンさんの姉弟も出席し、ロサンゼルスで初対面を果たした。
 参加者は在籍する高校の日本語教諭からの推薦と、厳しい審査を通過して渡航への切符を手に入れた。そのほとんどが、今回が初めての訪日だという。 
 滞在期間は10日から25日までで、アンダーソンさんが滞在していた宮城県石巻市とディクソンさんがいた岩手県陸前高田市に赴き、被災地を視察するとともに、現地の高校生との交流や、ホームステイ、日本語会話講座、日本文化体験などを通して、日本への理解を深める。
 あいさつに立った新美潤・在ロサンゼルス総領事は、震災で犠牲になったアンダーソンさんとディクソンさんの冥福を祈り、日本で英語教育の振興に尽力した両氏の功績をたたえた。そして「日本での経験を生かし、将来はJETプログラムなどに参加して、日米交流の発展のために活躍してください」と語り「いってらっしゃい」と参加者を送り出した。

「日米の懸け橋になりたい」と抱負を語る参加者のティアナ・ダンさん

 アンダーソンさんの父アンディさんは「彼女はいつも笑顔で、自分が本当にやりたいと思ったことに全力で取り組む子だった。その思いがJETプログラム参加へとつながっていった」と振り返り、「日本での滞在を常に笑顔で楽しんでください。それがテイラーがみなさんに望むことだと思います」と語った。
 ディクソンさんの姉シェリー・フレデリクソンさんは、「日本では現地の人との交流を楽しみ、友達をたくさん作って下さい」と呼び掛け、「心を開いて、これから先も常にチャレンジ精神を忘れずに頑張って下さい」とエールを贈った。
 ディクソンさんと同じアラスカ州から参加するティアナ・ダンさんは「被災地に行き日本の人々と交流できることは、これからの人生においてかけがえのない貴重な経験になることと思います」と述べ、「将来、日米の懸け橋としての役割を果たせるよう、日本への理解を深めていきたいです」と力を込めた。【吉田純子、写真も】

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