空腹を嘆く子どもたち

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 今、全米の児童たちが空腹で悲鳴をあげているという。
 米国では近年、子どもの肥満問題が深刻化。健康的な食生活を送らず、必要な栄養素を十分に摂取できていない生徒たちが増えている。こうした事態を受け、2010年にオバマ大統領が新たな学校給食法である「健康で飢えることのない子どもたち法案」に署名。政府は45億ドルを投資して安全で健康的な学校給食を提供するプログラムの実施に踏み切った。
 同プログラムは、子どもたちの健康状態の向上にはカロリーを抑えた食事を心掛けることが重要だとし、幼稚園児から5年生までの学校給食は1食650キロカロリー、6年生から8年生は700キロカロリー、高校生は850キロカロリーまで制限された。
 それまで学校給食で出されていたジャンクフードの代わりに、新鮮な生野菜を使ったサラダやミネラル豊富な全粒粉を使ったパンやスパゲティなどが提供されるようになった。
 しかし、これに我慢ができないのは子どもたち。高カロリーではあるが大好物のハンバーガーなどが姿を消し、ヘルシーメニューでは空腹が満たされないと不満を募らせている。
 カンザス州のある高校では生徒と教師が抗議活動を実施。今人気のポップ・バンド「Fun」のヒット曲「We Are Young」の替え歌を作り、メロディーに合わせてパロディー化したビデオ映像を制作した。その名も「We Are Hungry」。生徒たち自らが出演し話題となっている。
 新しいメニューはまずくておまけに低カロリー。体力がつかずスポーツの部活動にも精が出ないといった内容をミュージックビデオ風に面白おかしく演じている。しまいには校庭で寝転ぶ主演の男の子がお腹の空きすぎで立ち上がれなくなり、救急車で運ばれていくという結末で終わる。
 ちょっと大げさな気もするが、育ち盛りの子どもたちがもっと食べごたえのある給食を望む切実な思いが伝わってくる。特にオリジナルの曲を知っている方にはぜひ見て頂きたい作品だ。【吉田純子】

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