ドラフトが終わって

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 プロ野球のドラフト会議が、25日に行われた。今年も、春夏の甲子園や神宮を沸かせ、将来が嘱望される若い選手の進路が決まった。1位指名は、競合が多く、その時はくじ引きの抽選で、当選した球団が交渉権を得る。選手本人は言うまでもないが、家族、そして学校関係者などは結果が出るまで、気が気ではない。志望球団入りへ、祈る気持ちで天命を待った。
 私が今回、一番気になったのは、東海大・菅野投手だ。伯父の原監督の巨人に決まって喜んでいる人も多いことだろう。昨年は巨人が抽選で外れたため、日本ハム入団を拒否し、1年間待つことを決断。選手寿命の短い野球選手にとって、1年のブランクは大きいと思うが、憧れの巨人で投げることだけを目指して孤独な辛い日々に耐えたことが実を結んだ。
 巨人のドラフトはこれまで、フェアとは言えない意表を突く戦略で後味の悪いことが多かった。だが、今回のケースは伯父とおい、という親戚関係があっただけに同情を引いた。菅野が活躍し巨人のエースに成長すれば、プロ野球はいっそうおもしろくなることは間違いない。他もほしかったと思うが、指名を避けた球団には、野球ファンとして敬意を表したい。
 もう1人の注目選手は、花巻東高の大谷投手。高校生ながら160キロを投げ、大リーグの強豪数球団のスカウトが訪日し、オファーするほどの逸材である。身長193センチの右腕は、その熱意に応え、堂々とメジャー挑戦を宣言した。「強行指名」と言われる日本ハムには申し訳ないが、大谷の翻意はないと思われ、ぜひともこちらに来て成功を収めてほしい。
 指名を受けた選手は、ケガをせずに頑張ってプロ野球界を盛り上げてほしい。ドラフトが済み、27日の今日からはいよいよ、巨人対日本ハムの日本シリーズが始まり、クライマックスを迎える。怒りまくって選手を鼓舞する監督もいいが、巨人・原と日本ハム・栗山の両監督は、穏やかな性格で、選手から絶大な信頼を得ている。爽やかな監督同士の戦いは、見ていて気持ちがいい。【永田 潤】

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