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 アメリカ国内では比較的なじみの浅い柿だが、それでも日系人や日本人の多いマーケット、特に日系ストアには色鮮やかな柿が並びはじめている。今年は柿が豊作のようだ。知人宅に植えられた柿の木には今年も枝が折れんばかりに実がついた。おかげでたくさんの柿をいただき、毎日おいしくデザートとしていただいている。
 インターネット検索で知った情報によると、柿は日本原産の果物といわれ、アメリカにはヨーロッパ経由で渡ってきたのだそうだ。
 日本では、「ほし柿」も古くから祭礼用の菓子として記録があり、また飢饉の折などには非常食として用いられていたのだそうだ。乾燥によって表面にしみ出て乾いた白い粉の成分は果糖とブドウ糖で、中国ではこの白い果粉が「柿霜」と呼ばれ、砂糖代わりの貴重品だったようだ。柿の実は栄養価が高く、昔から「柿が赤くなれば、医者が青くなる」といわれたほど、ビタミン、カロチン、タンニン、ミネラルなどを多く含んでいるという。
 先日、NHKの日本語ニュースを見ていたら、天気担当の予報士が「柿の話題」を取り上げ、「柿根性と梅根性」について語っていたのを興味深く聞いた。梅は煮ようが、焼こうが、どんなに手を加えても頑固に酸っぱい。そんな頑固な性格のことを「梅根性」というのだそうだ。
 一方、柿は、渋いものでも、干せば甘く変身し、焼けば渋もとれる。こういう一見頑固そうに見えて、実は変わりやすい性格が「柿根性」なのだという。良くいえば「融通のきく、頭のやわらかい性格」ということになり、悪くいえば「一貫性のないお天気屋」ということになるのだろうか。
 私たちの周囲にいる人たちを見渡したとき、程度の差こそあれ「梅人間」と「柿人間」に大別できそうだ。私自身はどちらが良いということでなく、両者のバランスが大切だと思っている。もっともインターネットで別の関連サイトを覗いていたら、「バナナ根性」という表現をみつけた。「柔らかくてすぐ折れて、そのままでも、焼いても、干しても甘い。根性無縁の温室育ち」とあった。私は「バナナ根性」とだけはいわれないようにしたい。【河合将介】

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